装置自身も活用法も、高度に進化してきた3Dプリンタ:DMS2016(4/4 ページ)
「第27回 設計・製造ソリューション展(DMS 2016)」で見られた、3Dプリンタをはじめとするラピットプロトタイピングおよびその関連技術を紹介する。
「3Dプリンタの次」を提案
ケイズデザインラボでは、加飾技術「D3テクスチャー」や同社ブランドとして開発した切削加工機「K-650」などを展示していた。D3テクスチャーは立体的なテクスチャーのデータで、切削などにより革や幾何学模様などを対象物の表面に付与できる。スマートフォンのケースや自動車の内装などに使用されている。需要が多いため、テクスチャー専門の事業部を作ったという。単にデータを提供するだけでなく、トレンド調査から顧客に合うデザインなどの提案、試作、量産までトータルでプロデュースが可能だ。
岩間工業所との共同開発によるK-650は、切削機としては比較的小型でありながら、微細形状が可能な高精度を実現したことが特徴だという。ワークサイズは650×450×200mm。加工可能な材料は石膏類およびABS、ケミカルウッド、アルミニウムなど。本体の主要な部分には鋳物を使用するとともに、ボールねじを採用して精度を確保している。本体は700kg。電源は100Vでオフィスにも設置可能だ。
またSIM対応のWindowsタブレットを搭載し、独自コントローラーとなっており、リモートコントロールやリモートメンテナンスなどの拡張性を持たせた仕様になっている。3Dプリンタと比べて切削機は材料が自由なため、パラメータデータの調整や監視に対応できるようにしている。
同製品は試作や新人教育などセカンドマシンで使えるとしている。また3Dプリンタに慣れてきた人が使う、より高精度な加工機として適しているという。初期ロットは製造業や個人のメイカーなどに購入されたとのことだ。
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