連載
バイポーラ型ステッピングモーターの制御:Arduinoで学ぶ基礎からのモーター制御(8)(3/5 ページ)
精密制御に欠かせないステッピングモーター。今回はバイポーラ型ステッピングモーターについて、その制御をマイコン(Arduino)から行います。
Arduinoで動かす
それではArduinoに先ほどの駆動回路をつないでみます。
接続にはArduinoのGPIOのうち、D2、D3、D4、D5を使います。駆動回路のS1にD5、S2にD4、S3にD3、S5にD2を接続します。出力に設定されたGPIO端子に外からの電圧が加わるとArduino自体が破損してしまう場合がありますので、Arduinoをつないだ後はスイッチを押さないようにしてください。
void setup() { pinMode(2, OUTPUT); pinMode(3, OUTPUT); pinMode(4, OUTPUT); pinMode(5, OUTPUT); } void loop() { digitalWrite(2, HIGH); delay(10); digitalWrite(2, LOW); digitalWrite(4, HIGH); delay(10); digitalWrite(4, LOW); digitalWrite(3, HIGH); delay(10); digitalWrite(3, LOW); digitalWrite(5, HIGH); delay(10); digitalWrite(5, LOW); }
List1
上のList1が最初に試すプログラムです。前回紹介したユニポーラ型では駆動するために「Stepper」クラスを使いましたが、今回はステッピングモーターの基本を押さえるために、GPIOをプログラムで直接制御するコードを書き、動作を確かながら進めていくことにします。
setup関数で2番、3番、4番、5番ピンを出力に設定しています。loop関数の中でタクトスイッチを操作した順番にGPIOピンをON/OFFしています。それぞれのGPIOピンを10ミリ秒ON状態にしています。
実際に皆さんのステッピングモーターは回転しましたか。筆者の場合は回ることは回るのですが、ガクガクとした、ぎこちない感じの回り方でした。実はステッピングモーターは2つあるコイルにオーバーラップするよう電流を流すと、よりスムーズに回転させることができるのです。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- ステッピングモーターの制御
前回までは“マブチモーター”に代表される「直流ブラシ付きモーター」を、マイコン(Arduino)で制御する方法を紹介してきました。今回からは「ステッピングモーター」の制御に取り組みます。 - PWMを使ったサーボモーターの制御
ラジコンカーのステアリングやロボットの関節などに用いられ、角度を指定して動かす機能を持つのが「サーボモーター」です。今回はArduinoからこのサーボモーターの制御をPWMを用いて行う手法を紹介します。 - PWMでマブチモーターを制御する
「マブチモーター」でもおなじみ「直流ブラシ付きモーター」は安価で入手性もよいモーターですが、マイコンからの制御を考えると一工夫必要になります。今回は「PWM」を使った回転制御を紹介します。 - 困ったら読みたいマブチモーター制御のTips
この連載ではここ数回、「マブチモーター」に代表される直流ブラシ付きモーターをマイコンから制御する話をしていますが、今回は困ったときに読みたい、知っておくと便利なTipsを幾つか紹介したいと思います。 - マブチモーターのノイズ対策
「マブチモーター」に代表される直流ブラシ付きモーターは安価で入手性も良好ですが、Arduinoなどと組み合わせる際には発生するノイズが問題となることがあります。そこで今回は、「直流ブラシ付きモーターのノイズ対策」について解説します。 - マブチモーターをArduinoで制御する
「マブチモーター」でもおなじみ「直流ブラシ付きモーター」は安価で入手性もよいモーターです。これをArduinoで制御するとしたら、何を理解して何を用意して、どんなプログラミンが必要でしょうか。実験します。