困ったら読みたいマブチモーター制御のTips:Arduinoで学ぶ基礎からのモーター制御(4)(1/4 ページ)
この連載ではここ数回、「マブチモーター」に代表される直流ブラシ付きモーターをマイコンから制御する話をしていますが、今回は困ったときに読みたい、知っておくと便利なTipsを幾つか紹介したいと思います。
はじめに
数回にわたって「マブチモーター」に代表される直流ブラシ付きモーターをマイコンから制御する話をしていますが、今回は困ったときに読みたい、知っておくと便利なTipsを幾つか紹介したいと思います。
紹介する回路にノイズ対策は施していませんが、もし動作が不安定な場合は前回のノイズ対策の回を参考に適宜対策を施してください(関連記事:基礎からのマイコンモーター制御(3)マブチモーターのノイズ対策)。なお、今回は「直流ブラシ付きモーターの制御回路Tips」として紹介しますが、これらは次回以降もさまざまな局面で参照します。
トランジスタを逆起電力から守る「保護ダイオード」
直流ブラシ付きモーターが回転しているときは、モーター回転数の3倍の頻度でコイルのON/OFFが繰り返し行われています(詳しくは連載第2回の「直流ブラシ付きモーターの動作原理」をご覧ください)。
電流を流していたコイルの電流を切ると、逆方向に電流が流れます。これを逆起電力と呼び、場合によっては供給した電圧の数十倍の電圧が発生することがあります。この逆起電力からトランジスタを守るため、保護ダイオードを入れることがあります。
ダイオードは本連載中では初出の部品なので少し説明しておきましょう。ダイオードは図1左のような形状をしており、本体から出ているリード線にはそれぞれ極性があります。一方をアノード、もう一方をカソードと呼び、カソード側のダイオード本体周囲にはラインが入っています。(写真では上側がカソード)。
図1右がダイオードの電気記号です。三角形の頂点から出ているリード線がカソード、底面から出ているリード線がアノードです。ダイオードはアノードからカソードに向いて電流は流れますが、その逆には電流が流れないという特性を持っています。ダイオードはこの性質を利用して交流を直流に整流したり、電波に乗った信号を取り出す検波などに用いられます。
次の図2はダイオードを用いた、モーターから発生する逆起電力からトランジスタを守る回路図です。
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