政府主導の第4次産業革命団体、国際連携により発信力強化へ:スマートファクトリー(1/4 ページ)
ロボット革命イニシアティブ協議会は、3つのワーキンググループ活動の報告会を開催した。本稿では、製造業のビジネス変革を対象とした「IoTによる製造ビジネス変革ワーキンググループ」の発表内容について紹介する。
ロボット革命イニシアティブ協議会(RRI)は2016年6月15日、都内で3つのワーキンググループ(WG)活動の報告会を開催した。
ロボット革命イニシアティブ協議会は、安倍内閣が2015年1月に発表した「ロボット新戦略」の推進母体として2015年5月に発足※)。約1年間にわたりワーキンググループ(WG)での活動を進めてきた。同協議会のWGは、ロボットの活用領域拡大を目指す「ロボット利活用推進WG」、ロボット関連技術の発展を推進する「ロボットイノベーションWG」に加え、製造業のビジネス変革に対応することを目指す「IoTによる製造ビジネス変革WG」の3つのWGがあるが、本稿では、「IoTによる製造ビジネス変革WG」の発表内容について紹介する。
※)関連記事:政府主導の“インダストリー4.0”対抗基盤「IoTによる製造ビジネス変革WG」が始動
参加企業は1.5倍に
IoTによる製造ビジネス変革WGは、三菱電機 執行役員でFAシステム事業本部 副事業本部長の山本雅之氏と日立製作所 産業・水業務統括本部 企画本部 渉外部 部長の水上潔氏が共同主査となり2015年7月に活動を開始。三菱電機や日立製作所などの制御機器やネットワーク機器などの企業、富士通やNECなどのIT系企業、三菱重工業や川崎重工業、IHI、日立造船、トヨタ自動車、日産自動車、ホンダなどのユーザー系企業などが参加している。発足当初は101社だったが、2016年6月時点で147社・団体が参加するなどメンバーが拡大している。
IoTを活用した製造業のビジネス変革に対しては、海外ではドイツのインダストリー4.0や米国のインダストリアルインターネットコンソーシアムなど、さまざまな活動が進んでいる。日本国内でも、経済産業省と総務省が協力して設立したIoT推進ラボや、日本機械学会の生産システム部門の「つながる工場」分科会が母体となった「Industrial Value Chain Initiative(IVI)」などが存在するが、これらの団体と連携した活動を進める方針を明確化している。
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