ニュース
カマキリの捕獲動作を参考にした加工機が日本版イグ・ノーベル賞を受賞:カマカマゴリゴリ
デジタルプロセスが製作する歯科医用CAD/CAMシステム加工機「WAXY」が、日本版イグ・ノーベル賞「Cosmopolitan Sophi-mor Nobel Prize 〜国際2匹目のどじょう賞〜」で、「歯科用CAD/CAM賞」を受賞した。
デジタルプロセスは2016年4月11日、同社の歯科医用CAD/CAMシステム加工機「WAXY」が、日本版イグ・ノーベル賞で「歯科用CAD/CAM賞」を受賞したと発表した。
日本版イグ・ノーベル賞とは、2007年より開催されている「Cosmopolitan Sophi-mor Nobel Prize 〜国際2匹目のどじょう賞〜」のこと。遊び心を持った研究や活動、組織をたたえることを目的としている。第11回の授賞式は、2016年3月19日に東京・神田の学士会館で開催された。
今回、歯科用CAD/CAM賞を受賞したWAXYは、加工機としては珍しく、パラレルリンク機構で構成されている。開発者が高速加工の実現方法を模索していた際、カマキリがチョウを捉える瞬間に腕が瞬時に動く様子を見て、細い棒状の物をリンク機構にした加工機を思い付いたという。
同社では、そのエピソードにちなみ、「カマキリの捕獲動作をヒントに開発した歯科用WAX専用の高速加工機の開発」というタイトルでエントリー。その結果、今回の受賞となった。
関連記事
- 足し引き自在で効果は無限大! 金属3Dプリンタと切削加工の複合機投入が本格化
「第27回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2014)」で大きな見どころの1つとなったのが、工作機械と金属3Dプリンタの複合機だ。金属を「足す」3Dプリンタと金属を「引く」切削加工機が組み合わさることでモノづくり現場にどういう価値をもたらすのだろうか。 - 「日本で作って世界で勝つ」――オークマが“夢工場”で描く未来とは
工作機械大手のオークマは2013年、本社敷地内で新工場を稼働させた。「Dream Site 1」と名付けられた同工場は、部品加工から完成品まで一貫生産しIT活用による“見える化”を推進したスマートファクトリーだ。オークマは“夢工場”でどういう未来を描いているのか。現地を訪ねた。 - 世界1位の工作機械メーカーが目指すインダストリー4.0
ドイツの国家プロジェクトである「インダストリー4.0」を筆頭に、世界で生産革新への取り組みが進んでいる。こうした動きを、工作機械の世界シェアトップで、“日独連合”企業であるDMG森精機はどう捉えているのか。DMG森精機 代表取締役社長の森雅彦氏が同社の経営戦略について語った。 - 好況に沸く工作機械メーカーは盤石か!? 課題は営業力にあり
企業再生請負人が製造業の各産業について、業界構造的な問題点と今後の指針を解説する本連載。今回はリーマンショック前の勢いを取り戻しつつある日系工作機械メーカーの動向と課題について取り上げる。 - 微細加工は腕自慢じゃない。飯の種なんだ
設計者が通常、直接見る機会を得づらいだろう加工の現場を取材していく。自分の設計した部品が、いったいどのような方法で具現化されているのか、実感するためのヒント提供はもちろん、モノづくりの純粋な楽しさも伝えられれば幸いだ。(編集部)
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.