PID制御と診断情報算出機能を備えた新世代のグラフィカル調節計:FAニュース
アズビルは、PID制御と診断情報算出機能を備えた「グラフィカル調節計 形 C7G」を発売した。生産設備や製造装置の故障予知を可能にし、生産現場の保全管理と健全な製造プロセスの維持に貢献するという。
アズビルは2016年4月1日、「グラフィカル調節計 形 C7G」を発売した。製造装置の診断パラメータであるヘルスインデックスの算出機能を搭載したデジタル調節計だ。
同製品は、最大4ループのPID制御機能を備えており、同社独自の演算機能「ヘルスインデックス」を算出する技術を実装している。ヘルスインデックスは調節計本来の制御演算機能が扱う制御出力などを利用し、基準値を参照。生産設備や製造装置の故障予知および検知が可能になる。これにより、半導体、電気電子部品、化学製品、食品、薬品などの生産現場において計画的な保全管理と健全な製造プロセスの維持に貢献するという。
さらに、上位システムとの連携によるIoT(モノのインターネット)対応に必要なイーサネット通信、高速データロギングやデータ加工機能を搭載。スマート工場化に向けた製造装置プロセスデータの確実な記録と提供が可能だ。
デジタル調節計としての基本機能も改善しており、表示部にQVGA液晶を採用し表示情報量を増やした。また、タッチパネルで直観的な操作ができる。操作および表示部を本体部から分離できるようになったので、取り付けの自由度も向上した。
価格は13万5000円から。初年度に3000台、3年後に1万2000台の販売を目指す。
FAメルマガ 登録募集中!
FAニュースをはじめ、産業用ロボット、インダストリー4.0、PLCや産業用ネットワーク、制御システムセキュリティなど注目の話題をまとめてお届けしています。
ぜひ、メルマガ配信のご登録をお願い致します。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- IoTが製造業のサービス化を呼ぶ?
モノ売りからコト売りへ――。IoT(モノのインターネット)の進展により、一昔前に製造業の周辺で言われてきたサービスビジネス拡大の動きが本格的に広がりを見せ始めています。しかし、「モノ」を主軸としていた製造業が「コト(サービス)」を中心としたビジネスモデルに切り替えるのは容易なことではありません。そこで本稿ではサービスビジネスの基本的な話を分かりやすく解説していきます。 - 製造業に襲い掛かる第3次IT革命の波
経済学者マイケル・ポーター氏と米国PTCの社長兼CEOであるジェームズ・ヘプルマン氏の共著でるIoTに関する論文「IoT時代の競争戦略」が公開された。PTCジャパンでは、同論文の内容を解説する説明会を開催した。 - 製造業向けIoT活用入門
IoT(Internet of Things:モノのインターネット)に注目が集まる一方で、製造業がIoTを活用するための道筋は見えづらい状態にある。本稿では、幾つかの代表的なIoTの活用シーンを紹介するとともに、自動車向けテレマティクス(カーテレマティクス)を具体的な事例として、製造業がIoTから得られるメリットについて解説する。 - 「M2M」「IoT」「クラウド」――“つながる技術”が切り開く組み込みの未来
2013年11月20〜22日の3日間、パシフィコ横浜において恒例の組み込み関連イベント「Embedded Technology 2013/組込み総合技術展(ET2013)」が開催された。本稿では、多数のブースの中から“これからの組み込み技術”という視点でピックアップした展示デモの内容を紹介する。 - IoTのビジネスチャンスをどう見つけるか?
IoT(モノのインターネット)の進展により製造業においてもサービスビジネス拡大が期待されています。本連載ではサービスビジネスの基本的な話を分かりやすく解説しています。4回目となる今回はサービスビジネスにおけるマーケティング戦略について解説してきます。