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新型「Eクラス」のレベル2自動運転機能は「モデルS」より“安心”ダイムラー 新型Eクラス インプレッション(4/4 ページ)

「W120/121」から数えて10代目となるメルセデス・ベンツの新型「Eクラス」は、かつてないほどに大幅な進化を遂げた。レベル2に相当する自動運転機能はドライバーに安心感を与えるような仕上がりになっていた。

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最強モデル「E400 4MATIC」の乗り心地

現段階の最強モデル「E400 4MATIC」
現段階の最強モデル「E400 4MATIC」(クリックで拡大) 出典:ダイムラー

 今後AMG版が追加されるだろうが、現段階における最強モデルは最高出力333hp(245kW)/最大トルク480Nmを発揮する「E400 4MATIC」だ。エンジン出力の過渡特性に加えて、トランスミッションの制御やシャシーコントロールも含めて最もスポーティーな設定になる「S+」の走行モードを選んで、サーキットでの試乗に挑む。約1kmほどの短いストレートから、シケインと呼んでもいいほど急な第1コーナーに向かって速度を十分に落としていく。タイヤにグリップが戻った瞬間、アクセルペダルを踏み込むと、ぐっと踏ん張りながら強大なトルクを四輪に伝えていく。力任せでコーナリングするかと思いきや、シャシー制御の助けもあって、鼻先をすっと入れて、スムースに曲がっていく。可変ステアリング制御や連続可変のサスペンション機構も加わって、重厚感のあるステアリングフィールと頼もしい走りっぷりを提供してくれる。

 試乗したサーキットは途中で上り坂に転じるが、排気量3lのガソリンエンジンから発揮される大パワーで、全長4923×全幅1852×全高1468mmのスリーサイズを持つボディをぐいぐいと加速してくれる。ゆるやかな曲率のカーブからミドルストレートに続くシーンでは、スピードメーターが右側に向かってぐいぐいと触れていく。横滑り防止装置(ESC)をオフにしていても最後の最後にABSは顔を出すが、実はS+を選ぶとESCの制御が遅れるので、制御をオンのまま走っても十分にスポーティーな走りを堪能できる。



 「インテリジェント」をキーワードに、ボディ、パワートレイン、コネクティビティの全方位で“次世代”をクルマの形に落とし込んだ新型Eクラス。常に自動車業界における標準を引きあげる先兵としての役割も担ってきただけに、Eクラスが備えるインテリジェントな機能の数々は、この後に続く数多のクルマに影響を及ぼすだろう。

筆者紹介

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川端由美(かわばた ゆみ)

自動車ジャーナリスト/環境ジャーナリスト。大学院で工学を修めた後、エンジニアとして就職。その後、自動車雑誌の編集部員を経て、現在はフリーランスの自動車ジャーナリストに。自動車の環境問題と新技術を中心に、技術者、女性、ジャーナリストとしてハイブリッドな目線を生かしたリポートを展開。カー・オブ・ザ・イヤー選考委員の他、国土交通省の独立行政法人評価委員会委員や環境省の有識者委員も務める。



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