「1週間でIoT製品を世に出す方法」教えます:AllJoyn製品開発と認証の取得(3/5 ページ)
IoT製品の開発に関心を持つ人は多いと思いますが、「接続性の担保」はどう行うべきでしょうか。ここではAllJoynフレームワークを搭載したIoT製品の制作プロセスと、認証プロセスに焦点を当てて解説します。
「AllSeen認証」の取得方法
AllSeen AllianceのCertificationを取得するには、指定のテストラボでの試験にパスする必要があります。現在AT4Wirelessという会社が認定テストラボ(Authorized Lab)と指定されており、世界4カ所(米国、スペイン、台湾、それに日本)でテストラボを展開しています。日本国内のラボでテストを行えるのはとてもラッキーです。なぜならお手持ちの製品をわざわざ海外(スペインとか)に出荷する必要が無いからです。
あと、AllSeen Alliance Certificationを取得する際、AllSeen Allianceのメンバー企業である必要があるか、とよく聞かれるのですが、Certificationを取得するのに、メンバー企業である必要はありません。製品(と認証を取得するための若干のお金)があれば、明日からAllSeen Certified製品でのビジネスが可能になります。
さて、Certificationに関する細かい情報はこちらのページ(AllSeen Alliance Certification Guide)をご覧頂きたいと思いますが、ここでもCertificationのプロセスを簡単にご紹介します。
Certificationプロセスには、大まかいって「Prepare(準備)」「Apply(申し込み)」「Test(テスト)」「Certify(認証)」の4ステップとなります。順番にご紹介します。
Prepare(準備)
この段階は読んで字のごとく、テストを受けるための準備の段階です。製品で使っているAllJoynのバージョンや、製品のタイプ(*1)を特定するとともに、必要書類(*2)の準備をします。
*1 「製品タイプ」とは次の4つ
(1)End Product:AllJoynを組み込んで最終消費者に出荷される製品。
(2)Module: AllJoynの機能を含み、End Product に組み込まれる製品(ハードウェア)
(3)Product Integration: 既に認証を受けているEnd Product やModule の組み合わせにより構成される新しいEnd Product
(4)Software Component: AllJoynを組み込んだソフトウェア製品。
*2 必要書類
https://certify.alljoyn.org/sites/asacert/files/docs/ICS%20and%20IXIT%20template_0.xlsxのExcelファイルを参照のこと
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