日産「リーフ」の走行距離が500km以上に!? 新型リチウムイオン電池の実力は:電気自動車(2/2 ページ)
オートモーティブエナジーサプライは、「第7回国際二次電池展」において、日産自動車のハイブリッド車や電気自動車「リーフ」などで採用されているリチウムイオン電池を紹介した。2018年までにエネルギー密度を現状の1.3倍以上に向上する。「電気自動車の走行距離を従来の1.5倍から2倍に伸ばせるのではないか」(同社の説明員)としている。
車載以外にも展開拡大、ポータブル蓄電池「ポーチク」を発売
AESCは、車載用から事業をスタートさせたリチウムイオン電池を、車載用以外にも展開し始めている。その1つがポータブル蓄電池「ポーチク」だ。2015年8月からAESCのオンラインショップで販売を始めた。「災害などの非常時に電力が止まった過去のある離島や地方などで販売が伸びている」(AESC 社長の加東重明氏)という。
ポーチクは車載用と同じリチウムイオン電池を採用し、信頼性と安全性の高さを特徴とする。航空機で機内持ち込みが可能なスーツケースと同程度の大きさのため省スペースで、キャスターも付いているので移動させやすい。バッテリー容量は1000Whと2000Whの2種類で、家庭用のAC100V電源で充電できる。充放電を2000回繰り返しても80%の電池容量を保持し、購入後5年は50%の容量を保証する。
この他にも、リーフ3〜4台分のリチウムイオン電池を使用し、最大96kWhの給電が可能なバックアップ電源も製品化している。2トントラックに搭載して移動させることもできる。このバックアップ電源は、今後発生するリーフの使用済みリチウムイオン電池の再利用先としても活用していく。
加東氏は「新車で乗用の電気自動車の普及をただ待つだけではない。バス、トラックやゴミ収集車など商用車、二輪、自転車までを対象に、2020年までにかなりの台数の乗り物を電動化したいと考えている」と今後の事業展開を述べた。
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