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テスラの自動運転機能「Summon」は無人運転の第一歩となるか自動運転技術

Tesla Motors(テスラ)は、電気自動車「モデルS」に搭載しているソフトウェアを「7.0」から「7.1」にバージョンアップしたと発表した。今回のバージョンアップでは、ドライバーが乗車しない状態での駐車スペースへの駐車や、駐車スペースからの呼び寄せが可能になる機能「Summon」が追加された。

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 Tesla Motors(テスラ)は2016年2月8日(米国時間)、電気自動車「モデルS」に搭載しているソフトウェアを「7.0」から「7.1」にバージョンアップしたと発表した。今回のバージョンアップでは、ドライバーが乗車しない状態での駐車スペースへの駐車や、駐車スペースからの呼び寄せが可能になる機能「Summon」が追加された。

「Summon」で「モデルS」をガレージから出す様子
「Summon」で「モデルS」をガレージから出す様子(クリックで拡大) 出典:テスラ
「Summon」を使って出庫する際のメータークラスタの表示もちろんドライバーは乗車していない 「Summon」を使って出庫する際のメータークラスタの表示(左)。もちろんドライバーは乗車していない(クリックで拡大) 出典:テスラ
「モデルS」の出庫を終えてシャッターを閉じるところ
「モデルS」の出庫を終えてシャッターを閉じるところ(クリックで拡大) 出典:テスラ

 Summonの機能は3段階に分けて順次実装される計画である。今回のバージョンアップで実装されたのは第1段階の機能だ。ガレージなど自宅の駐車スペースに駐車している車両を、ドライバーが乗車することなくスマートフォンのアプリでエンジンを始動し、出庫させることができる。逆に、自宅の駐車スペースの前にいったん止めた車両を、スマートフォンのアプリで遠隔から入庫させることも可能だ。

「Summon」のスマートフォンアプリの画面「Summon」のスマートフォンアプリの画面 「Summon」のスマートフォンアプリの画面。現時点では、自宅など私有地で動作させるように注意が出ている(クリックで拡大) 出典:テスラ

 自動駐車する際には前後のバンパーなどに組み込んだ超音波センサーで障害物などを検知しており、障害物を検知した場合には停車する仕様になっている。また車両外にいる操作者が、スマートフォンのアプリを1タップするだけで停車させることもできる。

 なおシャッター付きガレージのシャッターの開閉と連動させることもできるが、その場合にはシャッターの自動開閉システムと連携させる必要があるという。

「Summon」の機能説明映像(クリックで再生) 出典:テスラ

最終的には自動運転と自動駐車を融合して完全無人運転の実現へ

 Summonの第2段階は、自宅外の駐車スペースにおける駐車体験を向上させることが目的だ。現在、テスラの車両は、ドライバーが乗車した状態での自動縦列駐車機能をサポートしている。この機能を、ドライバーを含めて誰も乗車していない状態で実行できるようにするという。つまり、乗員が降りるためにドアを空けるスペースが不要になるので、ギリギリ駐車だけができるスペースへの駐車も可能になるというわけだ。

 そして第3段階は完全無人運転の実現が目的になる。テスラが高速道路で既に実現しているという高速道路における自動運転機能と、Summonによる自動駐車機能、そして技術の進化によって一般道の自動運転機能が実現されれば、目的地さえ設定すれば乗員が運転操作を行う必要が一切ない完全無人運転につながるとしている。

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