IoTへの注力拡大のため製品開発部門を新設:製造ITニュース
SAP SEは、IoT向けソリューションを拡充するため、顧客およびパートナーとの共同イノベーションに取り組んでいくことを発表。先進的なソリューションの開発に注力するため、IoTに重点を置いた製品開発部門を立ち上げた。
SAP SEは2015年10月30日、同社のIoT(モノのインターネット)向けソリューションの包括的ポートフォリオを拡充するため、顧客およびパートナーとの共同イノベーションに取り組んでいくことを発表した。
同社は、多国籍ITプロバイダーであるインドのTech Mahindraと提携して、電気自動車(EV)の充電パターンと変圧器の性能に関するデータを収集するソリューションを提供している。
今回、Tech Mahindraが出資する企業内スタートアップとともに、充電ステーション、EVの使用状況、運転パターン、変圧器と全体的なグリッド性能を監視するためのアプリケーションをSAP HANAプラットフォーム上で開発・構築する共同イノベーションを試験的に実施した。SAP HANAの利用により、同アプリケーションで配電用変圧器の電気負荷をリアルタイムで監視・分析し、ボトルネックを回避するため使用パターンに応じた充電スケジュールを計画できるという。
また、パートナーであるTangoeは、同社のMatrix Solution SuiteにSAP HANAを利用している。これによりTangoeのMatrixは、分析機能とオンライントランザクション処理(OLTP)機能を強化。グローバル企業がIT資産と費用を分析・最適化し、固定、モバイル、クラウド、マシンとITの通信など、職場のさまざまな接続の利用状況を把握できるようになるという。
SAPでは、新たにIoT&カスタマーイノベーション製品開発ユニットを編成し、IoTとインダストリー4.0の全ての開発活動を統合。パートナーとのエコシステムを通じて、SAP HANA Cloud PlatformによるIoT向けの新しいアプリケーション構築を推進していく。
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