ハイアール子会社、3Dプリンタ活用で試作時間を69%短縮:3Dプリンタニュース
ストラタシス・ジャパンは、ハイアール・グループの子会社であるQiandao Haier Moldsにおける導入事例を発表。「Fortus 900mc」の活用により、製品開発サイクルを大幅に改善できたという。
ストラタシス・ジャパンは2015年11月13日、ハイアール・グループの子会社であるQiandao Haier Moldsにおける導入事例を発表。Stratasysの産業用途向けFDM(熱溶解積層)方式3Dプリンタ「Fortus 900mc」を導入したことにより、製品開発サイクルを大幅に改善できたという。
中国山東省に本社を構えるQiandao Haier Moldsは、洗濯機、電子レンジ、掃除機などの家電製品の製造・開発を手掛ける家電メーカーである。これまで製品の研究開発用にCNCマシンなどの工作機械を活用していたが、多様化する製品ニーズへの対応、市場投入期間のさらなる短縮を目的に、2012年にFortus 900mcを導入。これにより、設計から製造までの間で遅延を引き起こしていた問題を改善することができ、試作時間を69%短縮することに成功したという。
また、Qiandao Haier Moldsは、設計を検証するためのプロトタイプ作成だけでなく、高い強度を持つ熱可塑性プラスチック素材「ABS-M30」を用いて3Dプリント部品を作成。これにより、製造上の課題解決や短期間での製品開発が可能になったとする。
Fortus 900mcの導入効果について、Qiandao Haier Moldsのプロジェクトマネージャー Zhu Mingju氏は、次のように述べている。「3Dプリンティング技術を活用することで、設計を検証するためのコンセプトモデルや機能部品を短時間かつ低コストで作成できるようになった。洗濯機のコンポーネント部品を形にするのにこれまで2日かかっていたが、Fortus 900mcの導入後は同様の部品をわずか6時間で製作できるようになった」。
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