3Dプリンタで製造を行う工場向けの基幹業務クラウドサービス:製造ITニュース
カブクは、3Dプリンタで製造を行う工場向け基幹業務クラウドサービス「Rinkak 3D Printing Manufacturing Management Service」を公式にリリースした。システム初期導入・ライセンスコストを3年間合計で約5分の1に低減できるという。
カブクは2015年8月26日、3Dプリンタで製造を行う工場向け基幹業務クラウドサービス「Rinkak 3D Printing Manufacturing Management Service」を公式にリリースした。製造受託に必要な業務機能をクラウドサービスとして提供するため、システム初期導入・ライセンスコストを3年間合計で約1/5に低減できるという。
同サービスは、3Dプリンタで製造を行う工場に必要な業務機能をワンストップで提供する。これにより、顧客管理や製造管理、会計管理などの3Dプリンタによる製造業務に関わる情報を、運用コストをかけずに一元管理できる。事前に設定した単価情報に基づき、自動での見積もりも可能で、見積もりにかかる時間を95%削減できるという。
また、3Dデータの出力可否を自動で確認する機能に加え、3Dデータの修正機能、ラッピング機能など、高価な機能をクラウドで提供。さらに、クラウド型のシンプルなUIの製造管理機能や請求書/納品書の自動作成機能などにより、業務を効率化し、生産性を向上できる。
同社では、2015年5月からクローズドβとして提供してきたが、世界17カ国以上の約100社の工場からフィードバックを得て、機能追加・改良を実施。今回、公式にリリースした。
月額の利用料金は、トライアル利用などの「スターター」が0円、法人工場の業務利用向けの「プロフェッショナル」が1アカウントあたり3万円、複数拠点を持つ大規模工場向けの「エンタープライズ」が1アカウントあたり10万円となる。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
- 金属3Dプリンタでバルブ部品の「製造」を開始――GEオイル&ガス
GEオイル&ガスは、新潟県刈羽村の刈羽事業所に金属光造形複合加工機(3Dプリンタ)を導入し、エネルギー産業用プラントにおける特殊仕様のコントロールバルブ部品の「製造」を開始した。 - 足し引き自在で効果は無限大! 金属3Dプリンタと切削加工の複合機投入が本格化
「第27回日本国際工作機械見本市(JIMTOF 2014)」で大きな見どころの1つとなったのが、工作機械と金属3Dプリンタの複合機だ。金属を「足す」3Dプリンタと金属を「引く」切削加工機が組み合わさることでモノづくり現場にどういう価値をもたらすのだろうか。 - 高速・低価格で造形、「アーク溶接+金属3Dプリンタ」が製造用部材向けで人気
武藤工業は、生産効率化や設備保全などの展示会「生産と設備TOKYO」に出展し、2015年7月22日に販売を開始した「アーク溶接金属3Dプリンタ」を紹介した。既に製造現場で使用する部材向けなどで引き合いがあるという。 - 製造業に新たな可能性をもたらす3Dプリンタの「DDM」利用が急成長
ストラタシス・ジャパンは、「未来型デジタルファクトリー DDMフォーラム 2015」の開催に併せ、3DプリンティングおよびDDM(Direct Digital Manufacturing)事業に関する記者説明会を開催した。 - 3Dプリンタは臨界点を突破したのか
新たなモノづくりの姿を示す象徴として「3Dプリンタ」は大きなムーブメントを巻き起こしている。しかし、3Dプリンタそのものは既に1980年代からある技術で過去には夢を追いつつも突破できない壁があった。かつての研究の最前線から今のムーブメントはどう見えるのか。東大名誉教授で現在は世界最大のEMSフォックスコンの顧問も務める中川威雄氏に話を聞いた。