医療従事者向け教育ソリューションの開発に10億ドル以上を投資:医療機器ニュース
GEヘルスケアは、今後5年間で、医療従事者向けの教育ソリューションの開発に10億ドル以上を投資すると発表した。2020年までに全世界200万人以上に提供することを予定している。
GEヘルスケアは2015年8月7日、今後5年間で、医療従事者向け教育ソリューションの開発に10億ドル以上を投資すると発表した。医師、放射線技師、技術者、助産師、看護師、生物医学工学者などに向けたもので、2020年までに全世界200万人以上に、教育ソリューションや強化プログラムを提供することを予定している。
現在、アメリカ、ヨーロッパ、一部アジアなどの先進諸国では、ヘルスケアのリーダー企業が、効率の最適化、システムの統合、データ分析によって、生産性の向上を目指している。一方、新興市場では、手頃な費用で基本的なプライマリケアを受けられるようにすることが急務となっている。そうした中、医療従事者それぞれのニーズに重点を置いたトレーニングや教育ソリューションが必要になっているという。
GEヘルスケアは、引き続き医療従事者と協力し、技術、財務、コンサルティングなどの戦略的プログラムを構築する。現場およびオンラインでのサポート、遠隔トレーニングを提供し、実際の医療現場における医療提供者のスキル向上をサポートするものだ。例えば、キーオピニオンリーダーによるユーザー向けトレーニング、ネットを使ったトレーニング、認定臨床応用専門家による臨床製品トレーニング、技術インストラクタによる生物医学トレーニング、GEの認定専門家やコンサルタントによるリーダーシップトレーニングなどが挙げられる。
教育ソリューションの開発にあたって、同社はアクセス強化と測定可能な成果という2つの主要な目標を掲げている。特に、遠隔による会議システムを応用したトレーニングのパイロットプログラムは、トレーナー(GEのエキスパートや臨床パートナー)がいる場所に関係なく、病院のさまざまな製品、受講者に対して、非常に効果的でコミュニケーションも取りやすい実践的なトレーニングができる。また、放射線量の減少や患者診断数といった主要な指標で効果測定するなど、データや分析を活用してニーズを探り当て、トレーニングプランをカスタマイズすることも可能だ。
既にGEヘルスケアはトレーニングイニシアティブを全世界で展開しており、多様な市場での成功実績があるという。新しい教育ソリューションによって、世界中の医療従事者のスキル向上を目指すとしている。
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