GEヘルスケア、先天異常を早期発見するプレミアム超音波画像診断装置を発売:医療機器ニュース
「Electronic 4Dプローブ」を採用したことで、より多くの診断情報をリアルタイムに提供できる。また、HDlive機能を進化させた「シルエットモード」を搭載し、胎児の骨系の情報も抽出可能になった。
GEヘルスケア・ジャパンは2014年10月28日、「Voluson(ボルソン)」シリーズの最上位機種となる産婦人科向けプレミアム超音波画像診断装置「Voluson E10」の販売を開始した。これまで胎児の段階では発見が困難だったTGA(完全大血管転位症)や総肺静脈還流異常などの重篤な先天異常を、医師が妊娠早期に発見でき、出産後すぐに適切な治療を行えるようになるという。
今回発売されたVoluson E10は、GEヘルスケアとしては初めて、コンベックス型「Electronic 4Dプローブ」を採用。コンベックス型の広い開口に8000以上の振動子を配列させたプローブ技術と、電子的に厚み方向へ超音波を走査することで得られる大量の受信データを高速処理する能力を備えた本体技術により、瞬時にボリュームデータを取得できる。振動子を物理的に動かす必要がなく、受信信号を全てイメージングするため、時間的な制約を改善し、厚み方向と水平断面に対する画質も向上した。2画面を同時に表示することも可能で、より多くの診断情報をリアルタイムに提供できる。
さらに、HDlive機能を進化させた「シルエットモード」も搭載した。HDliveは、3次元データに360度移動可能な光源を適用し、あらゆる方向から胎児を観察できるもの。しかし、胎児の位置によっては、レンダリングの際に胎盤・臍帯(さいたい)などが重なるため、得られる画像は操作者の技量に左右されるという課題があった。新技術のシルエットモードでは、表面のエッジを残したままその内容を透明化することで、胎児に重なる臓器を透かして観察できる。そのため、胎児の骨系の情報も抽出可能となった。
また、「HDlive Flow」を重ねて表示できるため、頸部のむくみの計測など、胎児の表面情報や骨形成情報、胎児内血流情報がより明りょうに表示できる。これにより、客観的な評価の質が向上するという。
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