トヨタのハイブリッド車の売れ行き、9〜10カ月に100万台で安定?:エコカー技術
トヨタ自動車は、ハイブリッド車のグローバル累計販売台数が2015年7月末までに800万台を突破したと発表した。2014年9月末に700万台を突破してから、10カ月で800万台を突破したことになる。
トヨタ自動車は2015年8月21日、ハイブリッド車のグローバル累計販売台数(プラグインハイブリッド車を含む)が同年7月末までに804万8000台になったと発表した。2014年9月末に700万台を突破してから(関連記事:トヨタ自動車のハイブリッド車累計販売が700万台を突破、9カ月で100万台ペース)、約10カ月で800万台を突破したことになる。
同社は、1997年にハイブリッドマイクロバス「コースターハイブリッドEV」と初代「プリウス」を発売。以降、ハイブリッド車の累計販売台数は、2002年3月に10万台、2005年10月に50万台、2007年5月に100万台、2009年8月に200万台、2011年2月に300万台、2012年4月に400万台、2013年3月に500万台、2013年12月に600万台、2014年9月に700万台を突破している。
100万台を突破するまでに約10年掛かったが、その後は200万台までに2年3カ月、300万台までに1年半、400万台までに1年2カ月、500万台までに1年と売れ行きが加速していたが、600万台までと700万台まではともに9カ月となって伸び率は落ち着きつつあった。今回の800万台突破は10カ月だったことから、同社のハイブリッド車の売れ行きは安定しつつあるとみられる。
2015年内には新型「プリウス」も
トヨタ自動車が直近1年間で投入したハイブリッド車は、2014年10月発売のミニバン「エスクァイア」(関連記事:トヨタの新型ミニバン「エスクァイア」は“ひとつ上”を目指した高級車)とレクサスブランドのスポーツクーペ「レクサスRC300h」(関連記事:「レクサスRC」のハイブリッドモデルが日本市場だけで売られる理由)、2015年7月発売の新型「シエンタ」(関連記事:新型「シエンタ」のハイブリッドバッテリー、「アクア」より10%薄型)など3車種となる。
2015年7月末時点では、ハイブリッド乗用車を30モデル、プラグインハイブリッド車を1モデル、約90以上の国・地域で販売しているという。
販売ペースが安定しつつあるように見えるトヨタ自動車のハイブリッド車だが、最量販SUV「RAV4」のハイブリッドモデルを2015年秋に米国市場で、中国産のハイブリッドシステムを搭載する「カローラハイブリッド」と「レビンハイブリッド」を同年内に中国市場で発売する予定。特に、中国市場向けのハイブリッド車2車種がヒットすれば、ハイブリッド車の販売ペースが再加速する可能性がある(関連記事:トヨタ中国攻略の切り札、ハイブリッド車は「新エネルギー車」になれるのか)。
また国内市場では、4代目「プリウス」が2015年内に発売されるとみられている(関連記事:新型「プリウス」の燃費40km/l、TNGAハイブリッドだけでは届かない)。うわさ通りJC08モード燃費で40km/l(リットル)を達成していれば、かなりの販売台数を見込めそうだ。
なお、2015年7月末までに販売したハイブリッド車のCO2排出抑制効果は、車両サイズおよび動力性能が同等クラスのガソリンエンジン車のCO2排出量と比較し、約5800万トンに上ると試算している。ガソリン消費抑制量については、同等クラスのガソリンエンジン車のガソリン消費量と比較し、約2200万klの効果があったという。
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