「レクサスRC」のハイブリッドモデルが日本市場だけで売られる理由:今井優杏のエコカー☆進化論(16)(1/4 ページ)
初代「プリウス」が1997年に発売されてから17年。もはや特別な存在ではなくなったハイブリッド車について、新型「アルファード/ヴェルファイア」と「レクサスRC」のハイブリッドモデルから、筆者の今井優杏氏が国内市場での売れ行きを考察する。
フツーになったハイブリッド
「21世紀に間に合いました」なんて鮮烈なコピーで登場した初代「プリウス」の発売が1997年のこと。以来、ご存じの通り今では日本中でその姿を見ない日はありません。
どころか、高速道路のパーキングエリアで、「あんまり並び過ぎて、どのプリウスが自分のか分かんない!」的状況も頻発しているコトはもはや、都市伝説ではなくれっきとした現実。
それは日本だけにとどまりません。北米や欧州でも、プリウスはオーナーズカーとしてはもちろん、レンタカーとしても広い需要を持ち、あちらこちらで元気よく走っている姿を見かけます。
かのハリウッドスター、レオナルド・ディカプリオがレッドカーペットにプリウスで乗りつけた2005年以来、セレブリティのガレージにも相当な確率でプリウスが詰め込まれましたし(無論それはオーナーのイメージアップに貢献しました)、それに呼応するように、エコロジー=オシャレの図式がアメリカ西海岸発信で世界中に浸透し、現在のエコカーブームの素地を担ったと言っても過言ではないと感じます。
今や彼らのガレージには、すくなくとも1台は電気自動車やハイブリッド車をキープしておくのがセオリー。もちろんエコノミーのためではありません。ファッションです。
そして、ついに気付けば、こんな時代になっていました。
「え? ハイブリッド? フツーでしょ」
そう、今更ハイブリッドのクルマなんて、特に珍しくもなんともなくなっちゃった。むしろ、どこにでもありふれていて、若干食傷気味な感じすらアリ。あんなにブームになったウーパールーパーが、今やドン○ホーテの片隅で淋しく売られているようなイメージかも。
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