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ミリ波レーダーSiGeチップ2社が大手ティア1サプライヤと連携、ADASをより安価に車載半導体(2/2 ページ)

自動車の先進運転支援システム(ADAS)のセンサーの1つに、77GHzの周波数帯を用いるミリ波レーダーがある。この77GHz帯ミリ波レーダーの低価格化をけん引する、SiGe(シリコンゲルマニウム)プロセスを用いた送受信ICを手掛ける半導体メーカー2社が、それぞれ大手ティア1サプライヤと連携して、さらなる普及を目指そうとしている。

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フリースケールはコンチネンタルとの提携で巻き返し

 一方のフリースケールも2015年7月21日(米国時間)、大手ティア1サプライヤであるContinental(コンチネンタル)とともに、フリースケールの77GHzミリ波レーダー技術をコンチネンタルの短距離/中距離対応レーダーモジュールに統合する計画を発表している。

 インフィニオンが累計1000万個の出荷を発表したのに対して、フリースケールは「100万個以上」としており数字には大きな開きがある。フリースケールは、ボッシュとADAS分野で激しく競合するコンチネンタルと提携し、追撃する構えだ。パートナーのコンチネンタルも、レーザーレーダーを用いる安価なADASではトップを走っているものの、77GHz帯ミリ波レーダーを用いたADASの開発ではボッシュに後れを取っていた。

 今回の発表では、コンチネンタルの長距離検知用77GHz帯ミリ波レーダーモジュール「ARS 400」に採用されている技術をベースに、車両周囲の全方位検知や、77GHz帯ミリ波レーダーでは難しいとされてきた歩行者検知などに取り組んでいくとしている。

フリースケールの77GHzミリ波レーダーシステムのブロックダイヤグラム
フリースケールの77GHzミリ波レーダーシステムのブロックダイヤグラム。右側にある送受信ICとともに、マイコンや電源IC、CANインタフェースなどもセットで提案している(クリックで拡大) 出典:フリースケール

 なお、調査会社のStrategy Analyticsは、77GHz帯ミリ波レーダーを使ったADASの今後5年間の年間平均成長率を25%以上と予測している。2020年に世界全体で生産される見込みの1億500万台の自動車のうち、2000万台以上に77GHz帯ミリ波レーダーを使ったADASが採用されるという。

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