技術の“チラ見せ”がポイント、「脱自前主義」へオープンイノベーション拠点開設:製造マネジメントニュース
パナソニックは、2020年の未来の暮らしをイメージしたオープンイノベーション拠点「Wonder Life-BOX」を新設。同社が持つ先進技術で実現を想定する暮らしをショウケースとして見せることで、協業の実現を目指す。
パナソニックは2015年7月3日、総合情報受発信拠点「パナソニックセンター東京」内に、2020年以降の未来のくらしが発見できるショウケース「Wonder Life-BOX」を新設。同社の保有する先進技術を暮らしの中でイメージできるように見せ、これを実現に導くため、ビジネスパートナーとの協業などを模索する。
「Wonder Life-BOX」は、社会課題などを見据え、生活者視点での未来のくらしを具体的に提案する施設となっている。双方向コミュニケーションで人に寄り添う「パートナー」や、人と人との結び付きを深める「シェアリング」を実現する。
具体的には「Wonder Town」とするショッピングを行う街角、「エントランス」とする集合住宅の共有スペースのような場所、「キッチン&リビングルーム」という家庭の中での空間の提案、「サニタリー&ベッドルーム」というプライベートスペースでの提案などを行っている。
その中で現在出展されている技術やアイデアは、以下のものだ。
- 透明スクリーン
- 光ID
- スマートロッカー
- 住宅水素インフラ
- ウイルスセンシング
- 音声対話
- スマートスポットライト
- スマートダウンライト
- 家庭用環境マネジメント
- ミリ波レーダー
- バーチャルメイク
- 非接触センシング
- 木漏れ日演出
これらには既に技術的には実現可能なものもあれば、アイデアベースで現在は別の技術を使って見せているものもあるという。同拠点は休日は一般公開するが、平日はビジネスユーザーとの話し合いの場とする。これらのショウケースとともに商談用の面談室なども用意しており、これらの技術を実用化するため、ビジネスパートナーとの話し合いの場としていく方針だ。
パナソニック 専務取締役 技術担当 宮部義幸氏は「当社は以前から“自前主義”の考え方が根強く、未来の技術は完全に隠し、製品化して初めて世に出すというやり方だったが、時代の変化が激しい中、より早いタイミングで世に問い、新たな価値を形にするやり方に変えていきたい」と語っている。
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