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「健康指標は量から質へ」、筋質点数を測れる体組成計はデュアル式計測を採用医療機器ニュース(3/3 ページ)

タニタが新たに開発した「デュアルタイプ体組成計」は、医療分野などで用いられている体組成計で培ってきた、2種類の周波数を用いるデュアル式計測技術を取り入れ、従来品よりも高精度の計測を実現した家庭用体組成計である。さらに、筋肉組織の状態を評価する新たな指標「筋質点数」も導入している。

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「筋質点数」で体組成計の利用法が変わる

 デュアルタイプ体組成計のもう1つの特徴は、従来も計測できていた筋肉量だけでなく、筋肉の質も評価できる筋質点数の導入である。筋繊維の大きさ、脂肪や水分、繊維質などの結合組織の含有量といった筋肉組織の状態は、加齢や運動習慣の有無によって変化する。タニタは、大学との共同研究などを経て、この筋肉組織の状態を生体インピーダンス法で評価する技術の実用化に成功した。

筋肉組織の状態「筋質」
筋肉組織の状態「筋質」(クリックで拡大) 出典:タニタ

 そこで、筋肉組織の状態を「筋質」と名付け、筋質を評価する新たな指標として開発したのが筋質点数である。筋質点数は1〜100点で決まり、その点数から測定対象の年代や性別に合わせた判定基準によって3段階(高い/標準/低い)で評価される。

同じ筋肉量でも筋質点数は異なる
同じ筋肉量でも筋質点数は異なる(クリックで拡大) 出典:タニタ
筋質点数と年代や性別で異なる判定表示
筋質点数と年代や性別で異なる判定表示(クリックで拡大) 出典:タニタ

 タニタは、筋質点数の導入によって体組成計の利用法も変わるとみている。例えば女性や高齢者の場合、トレーニングを行っても筋肉量はすぐには増えない。しかし、筋質点数は変化が表れやすいため、トレーニングのモチベーション向上に役立つ可能性がある。

20代男性と30代女性で異なる筋肉量と筋質点数の変化
20代男性と30代女性で異なる筋肉量と筋質点数の変化(クリックで拡大) 出典:タニタ

 また、アスリートの評価にも利用できるという。陸上の短距離走と長距離走の選手で比較すると、筋肉量は短距離走の選手の方が多い。しかし、筋質点数では、短距離走と長距離走、どちらの選手も同程度という結果が得られた。これは、筋肉量だけでなく、筋質点数も、アスリートの体づくりの評価基準に利用できることを意味している。

陸上の短距離走と長距離走の選手は、筋肉量は異なるが、筋質点数はほぼ同等
陸上の短距離走と長距離走の選手は、筋肉量は異なるが、筋質点数はほぼ同等(クリックで拡大) 出典:タニタ
会見のトークセッションに登壇したタレントの松村邦洋氏(左)とモデルの西内ひろ氏(右)
会見のトークセッションに登壇したタレントの松村邦洋氏(左)とモデルの西内ひろ氏(右)。松村氏の場合、その丸々とした外見から想像される数値とは違い、筋肉量は63.95と年代標準(40代)より多かった。しかし筋質点数は48点で、40代標準まで1点足りない「低い」という評価だった。一方、現役モデルで20代の西内氏は、筋肉量が年代標準クラスの39.45だったものの、筋質点数は92点で「高い」という評価だった(クリックで拡大)

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