タニタが家庭用体組成計で新ブランドを立ち上げ、2種類の周波数で高精度に測定:医療機器ニュース
タニタが家庭用体組成計の新ブランド「インナースキャンデュアル」の立ち上げを発表した。2014年5月30日に発売される2機種は、2種類の周波数を用いて高精度に体組成を測定する。Bluetooth Low Energyを搭載していて、「iPhone」にデータを送信し、専用アプリでデータ管理が行える。
タニタは2014年5月14日、家庭用体組成計の新ブランド「インナースキャンデュアル」の立ち上げを発表した。第1弾モデル2機種が5月30日に発売される。価格はオープン。
インナースキャンデュアルは、医療施設や研究分野で使用されるプロフェッショナル仕様の体組成計で標準となっている、“デュアル周波数計測機能”を採用したもの。文字通り、2種類の周波数を使って体組成を測定する方法だ。従来、家庭用体組成系は1つの周波数で体組成を測定していた。2つの周波数を使うことで、高精度に測定できるようになる。これまでの低価格志向ではなく、長く使用できる品質の高い商品を求めるユーザーが増えたことを受けて立ち上げた新ブランドだという。
また、測定データをスマートフォンで記録・管理したいというニーズに応え、Bluetooth Low Energy(Bluetooth 4.0)に対応した。これにより、計測結果をアップルの「iPhone」に転送し、専用アプリで管理することができる。アプリは、「365日 腹筋アプリ SitApp」「ふとしの部屋」「ねんしょう!2+」「ヘルスプラネット」の4種類。基本利用料は無料で、5月14日からApp Storeで配信される。タニタによれば、Bluetooth Low Energyを搭載した体組成計は、「国内メーカーでは初」(同社)だという。
第1弾商品は、標準モデルの「RD-900」と、50g単位の高精度体重計測が可能な上位モデル「RD-901」の2機種。サイズは縦298mm×横328mm×厚さ31mm(「RD-901」は厚さ32mm)となっている。「RD-900」は体重、体脂肪率、筋肉量、内臓脂肪レベル、推定骨量、BMIの6項目、「RD-901」はそれらに加えて基礎代謝量、体内年齢、体水分率も測定できる。それぞれブラックとホワイトの2色があり、2機種合わせて年間3万台の販売を計画しているという。
タニタは1992年に“乗るだけではかれる体脂肪計”を発売。以降、国内外合わせて1万4000件を超える生体データを収集し、それを基に体脂肪計/体組成計を開発している。インナースキャンデュアルは、同社のハイエンド体組成計のフラッグシップモデルになると期待されている。
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