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クアルコムとダイムラーが提携、コネクテッドカーとワイヤレス給電で:車載半導体
Qualcomm(クアルコム)とDaimler(ダイムラー)は、3G/4Gの通信技術を用いるコネクテッドカーや、電気自動車へのワイヤレス給電などの先進技術開発で戦略的提携を行うと発表した。
Qualcomm(クアルコム)子会社のQualcomm TechnologiesとDaimler(ダイムラー)は2015年5月24日(欧州時間)、3G/4Gの通信技術を用いるコネクテッドカーや、電気自動車へのワイヤレス給電などの先進技術開発で戦略的提携を行うと発表した。また、Qualcomm Technologiesが新たに開発した車載分野向けの半導体製品の共同評価も行う。
発表会見はF1世界選手権2015年シーズン第6戦のモナコグランプリに併せて行われた。クアルコムは同年3月に、ダイムラーのF1チーム「メルセデスAMGペトロナス」のオフィシャルテクノロジーパートナーに就任しており、今回の発表で両社の関係はさらに深まることになる。
ダイムラー、クアルコムの経営陣と「メルセデスAMGペトロナス」のF1レースカー。左端がダイムラー会長のディーター・ツェッチェ氏、右端が同社のグループ研究開発責任者のトーマス・ヴェーバー氏。左から2番目がクアルコム会長のポール・ジェイコブス氏、右から2番目が同社社長のデレク・アベール氏。中央は、メルセデス・ベンツモータースポーツ代表のトト・ヴォルフ氏(クリックで拡大) 出典:クアルコム
なおQualcomm Technologiesは、ワイヤレス給電技術について、既に共同開発している電気自動車向けの「Halo」に加えて、車室内でスマートフォンなどを充電するのに用いる「WiPower」もダイムラーに提供するとしている。
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