車載ヘッドアップディスプレイの表示面積が倍以上に、画質は映画館レベル:車載半導体
Texas Instruments(TI)は、車載ヘッドアップディスプレイ(HUD)向けのDLPチップセット「DLP3000-Q1」を発表。HUDの表示面積などに関わるFOV(Field of View)が横方向で12度、縦方向で4度と広いことを特徴としている。
Texas Instruments(TI)は2015年4月16日、車載ヘッドアップディスプレイ(HUD)向けのDLPチップセット「DLP3000-Q1」を発表した。
WVGA(800×480画素)の解像度に対応した0.3インチのDMD(デジタル・ミラー・デバイス)と専用コントローラ「DLPC120」から構成されている。既に大手自動車メーカーやティア1サプライヤにサンプル供給を行っているという。
DLP3000-Q1の最大の特徴は、HUDの表示面積などに関わるFOV(Field of View)が横方向で12度、縦方向で4度と広いことだ。従来は、横方向5度、縦方向3度程度だったので、2倍以上の表示面積を実現できるようになる。HUD映像の焦点も、ドライバーの目からの距離で2〜20mの範囲で制御可能だ。
DLP3000-Q1には、全世界の映画館の8割以上が採用しているデジタルプロジェクターと同じ技術が採用されている。輝度は1万5000cd/m2、動的な調光範囲は5000:1、FOFO(full on/full off)コントラストは1000:1を超え、NTSC色域性能は125%を実現している。また、車載グレードを満足する動作温度範囲内で安定した性能を提供するという。
さらにDLP技術が光源を限定しないこともメリットになる。現時点では、安価で信頼性の高いLEDを光源にしながら、将来的には車載HUDに適したレーザー光源へ移行するのも容易だとしている。
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