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デンソーのヘッドアップディスプレイ、17インチに大画面化:人とくるまのテクノロジー展2013
デンソーは、「人とくるまのテクノロジー展2013」において、17インチサイズの大画面ヘッドアップディスプレイ(HUD)と、車両前方から視線を外さずにHUDの表示操作を行える触覚フィードバック機能付き操作コマンダの連携システムを披露した。
デンソーは、「人とくるまのテクノロジー展2013」(2013年5月22〜24日、パシフィコ横浜)において、17インチサイズの大画面ヘッドアップディスプレイ(HUD)と、車両前方から視線を外さずにHUDの表示操作を行える触覚フィードバック機能付き操作コマンダの連携システムを披露した。
同社がこれまでに実用化したHUDの画面サイズは6インチが最大だった(運転席のドライバーの目から2m離れた前方に見える画面サイズとして。以下も同じ)。これに対して、2012年10月には、「世界最大」(同社)の表示サイズとなる10インチのHUDを開発したと発表している(関連記事:ドライバーから見える風景に違和感なく表示を重ね合わせる――デンソーのHUD)。今回展示した17インチのHUDは、この10インチをさらに上回るサイズとなっている。解像度はSXGA(1280×1024画素)である。
左の写真は、17インチHUDを使ったデモンストレーションの様子。HUDは、ダッシュボード上部にある窪みに組み込まれており、そこからフロントガラスに画面を投影している。フロントガラスの先にある液晶ディスプレイには、運転席から前方に見える風景が映し出されており、この風景にHUDの画面が重なって表示されている。右の写真は、HUDの表示例。カーナビゲーションのルート設定に合わせた車線変更指示のための表示を、ドライバーから見える風景に重ね合わせている(クリックで拡大)
表示素子は、プロジェクターなどに用いられている高温ポリシリコンTFT液晶パネルを使用している。デンソーの説明員によれば、「DLP(Digital Light Processing)素子やレーザー素子の場合、光学系が複雑なので、高温ポリシリコンTFT液晶パネルを使うよりもサイズが大きくなりコストも高くなる」という。
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