中国では「CarPlay」も「Android Auto」も不要、百度が「CarLife」で両端末対応:車載情報機器
中国の検索大手である百度(Baidu)は、スマートフォンと連携してカーナビゲーションなどを行う新サービス「CarLife」を中国国内で展開する方針だ。同様のサービスには、Appleの「CarPlay」やGoogleの「Android Auto」があるが、中国ではCarLifeが先行することになる。またCarLifeはiOSとAndroidの両端末に対応することも特徴となる。
車載情報機器大手のHarman(ハーマン)は2015年1月29日、中国の検索大手である百度(Baidu)との戦略的提携を発表した。提携内容は、百度が中国国内での展開を計画している、スマートフォンと連携してカーナビゲーションなどを行う新サービス「CarLife」に対応する車載情報機器をハーマンが供給するというもの。
スマートフォンと車載情報機器を連携させるサービスと言えば、Appleの「CarPlay」やGoogleの「Android Auto」が知られている。カーナビゲーションだけでなく、電話やメール、SNS、楽曲再生などをスマートフォンの通信機能を使って利用できることを特徴とする。車載情報機器側は、中型サイズのディスプレイとカーオーディオ機能だけを備えていればいいので、導入コストは従来のカーナビゲーションシステムより安価で済む。
しかし中国ではまだCarPlayはサービスが始まっておらず、開始時期も明らかになっていない。中国国内でGoogleのサービスを全て使えない以上、Android Autoが利用できる可能性も低い。
CarLifeは、CarPlayとAndroid Autoの中国版と言えるものになっている。AppleのiOS端末とAndroid端末にCarLifeのスマートフォンアプリを組み込み、両端末に対応するハーマンを車載情報機器と連携させることで機能を利用できる点は、CarPlayやAndroid Autoとほぼ同じだ。
「Baidu Maps」を用いたCarLifeのカーナビゲーションは、リアルタイムの渋滞情報を反映した経路案内が可能で、運転を妨げないような音声による操作も可能だという。これもCarPlayやAndroid Autoのカーナビゲーション機能とほぼ変わらない。
百度のCarLifeのWebサイトには、パートナー企業として、Audi(アウディ)、Hyundai Motor(現代自動車)、General Motors(GM)グループの上海GMといった自動車メーカーの他、Delphi(デルファイ)、ハーマン、Huawei(ファーウェイ)、パイオニアなどが名を連ねている。
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