再燃するロボットブーム、鍵となるのは“人とのコミュニケーション”:ロボット開発ニュース(2/2 ページ)
デアゴスティーニ・ジャパンが2015年1月20日より第3版を発売するパーツ付き組み立てマガジン「週刊Robi(ロビ)」の公開イベントを開催。100台のロビたちによるダンスや、ロビのデザインを担当したロボ・ガレージ 代表取締役社長の高橋智隆氏などによるトークセッションが行われた。
ロボットブーム再び! 人とのコミュニケーションが重要に
高橋氏はロビの開発の中で最も苦労した点として、ロビのコミュニケーション能力を挙げた。「ロビは約200語の言葉を認識できるが、どの言葉を認識させ、どのように人と会話のキャッチボールをさせるかという部分の開発に苦労した。少しでも違和感のある振る舞いになってしまうと、一気にロビが不気味な存在に見えてしまう。話す言葉や話し方だけでなく、声、動き、外観などを含めて人からどう見えるかという部分を意識してデザインをしていった」(高橋氏)。
高橋氏はロビの他、2013年8月に打ち上げられた国際宇宙ステーションに滞在する“ロボット宇宙飛行士”「KIROBO(キロボ)」や、パナソニックの乾電池のイメージキャラクターを務める「EVOLTA(エボルタ)」など、数々の人型ロボットを手掛けてきた。(関連記事:ロボット宇宙飛行士「KIROBO」の打ち上げ日程が決定! 8月4日午前4時48分ごろ)。同氏は、近年再びロボット産業に注目が集まりつつあると主張した。
「ITの次のイノベーションとして、ロボットに再び注目が集まっている。日本はこれまでに何度も“ロボットブーム”を経験してきたが、それは万博などに付随していたもので、気が付くと過ぎ去ってしまっていた。しかし、近年のロボット産業の盛り上がりは世界的なもの。ベンチャー企業からGoogle、Apple、IBMなどの大企業もロボット事業に注力しており、ロボットの実現に必要な技術も向上してきた。ロボットがいよいよ暮らしの中にやってくる時代がやってきたと考えている」(高橋氏)。
さらに高橋氏は、さまざまなロボットの中でも、近年ロビのような人とのコミュニケーション機能を持ったロボットの潮流がきていると主張した。その上で、今後のロボット開発の方向性として「ロボットは単なる機械でなく、人との関係を築いていく存在。漫画をはじめとするロボット文化への造詣とモノづくりの高い技術を併せ持った日本から、新たなロボットを生みだしていきたい。ロボットのサイズは徐々に小さくしたいと考えている。将来的には、スマートフォンのようにポケットに入るサイズのものを開発したい」と語った。
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