ホンダがクルマ向けアプリ開発支援のスタジオを開設、Android Autoに重点:車載情報機器
ホンダは、コネクテッドカー技術(ネット接続型自動車技術)の研究開発機能強化を目的とするHonda Developer Studioを米国のシリコンバレーに開設する。まずは、「Android Auto」のソフトウェア開発キットを使ったアプリ開発を積極的に支援する方針だ。
ホンダは2014年11月18日(米国時間)、コネクテッドカー技術(ネット接続型自動車技術)の研究開発機能強化を目的とするHonda Developer Studioを、同年12月に米国カリフォルニア州シリコンバレーにおける情報技術の研究開発拠点であるHonda Silicon Valley Lab(HSVL)内に開設すると発表した。
Honda Developer Studioは、一般のアプリ開発者による、車両内での利用に最適化したアプリ開発の支援を目的としている。まずは、スマートフォンなどのAndroid端末と車載情報機器の連携プラットフォーム「Android Auto」のソフトウェア開発キット(SDK)を使ったアプリ開発を積極的に支援する方針だ。
具体的には、アプリ開発者がホンダの技術者と協働し、実際の車両内における画面の見え方、アプリの操作性、オーディオの聞こえ方やボイスコマンドの正確性などを、誰でも検証できるよう、オープンな実験スタジオを設け、ユーザーに役立つアプリ開発を支援するという。
ホンダは、Android Autoの開発団体であるオープン・オートモーティブ・アライアンス(OAA)が2014年1月に発足した当初から参加している。また、2014年10月に発表した欧州市場向け「シビック」の車載情報機器「Honda Connect」のプラットフォームにAndroidを採用した。Appleの車載情報機器連携プラットフォーム「CarPlay」にも参加しているものの、今回のHonda Developer Studioの活動を含めて現時点ではAndroidにより重点を置く姿勢を見せている。
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