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網膜に直接映すスマートグラス! 産業・医療用途で2015年に実用化へNEDOロボットベンチャーショー

次世代を狙うベンチャー企業とのビジネスマッチングを行う展示会「NEDOロボットベンチャーショー」が開催。その中でQDレーザは、網膜に直接映すレーザアイウェアを出展し、注目を集めた。同社では2015年に産業向けの作業支援用途、医療向けの視覚補助用途で実用化を目指しているという。

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 次世代を狙うベンチャー企業とのビジネスマッチングを行う展示会「NEDOロボットベンチャーショー」が2014年9月24日、都内で開催された。同イベントでQDレーザは、“網膜に直接映す”スマートグラスを出展。同社では2015年に産業向けの作業支援用途、医療向けの視覚補助用途で実用化を目指しているという。

 同社は、量子ドットレーザー技術を核とした半導体レーザーソリューションを展開する、2006年創業のベンチャー企業だ。通信分野や材料加工分野、計測分野、産業機器分野など幅広い分野への半導体レーザーソリューションを提供する他、同技術を核とした新たなアプリケーション開発などに取り組んでいる。

 今回、「レーザー技術を生かしたアプリケーション」の1つとして開発したのが、半導体レーザーとMEMSミラーを組み合わせ“網膜に直接映す”こと可能としたスマートグラスだ。

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QDレーザが開発したレーザーアイウェアプロトタイプ(クリックで拡大)

 同技術は、合波されたRGB半導体レーザー光をMEMSミラーに照射、MEMSミラーが動くことで画像を作り出し投影を行う。MEMSミラーによって投影する光は眼の全部に設置したリフレクターにより反射させ、瞳孔の近くに収束させて網膜に投影するという。

 網膜に直接映す網膜操作型投影方式によるメリットとして、QDレーザ事業開発部 商品開発担当部長の鈴木誠氏は色再現性の高さと軽量化の可能性、省エネ性などの特徴を挙げる。

 「網膜に直接映すため周辺の環境に左右されず高い色再現性を実現できる他、装着者の視力に依存しないという利点がある。そのため弱視者向けの補助機器としての利用が可能だ。また、液晶ディスプレイに映像を映すスマートグラスと比べ、半導体レーザーとMEMSミラーの組み合わせは仕組みが非常に簡単。そのため原理的には小型・軽量化と省エネ化が可能となり、ウェアラブル機器としての実用性を高めている」と鈴木氏は語る。

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半導体レーザーとMEMSミラーにより生成された映像(※ 赤丸部分の光の点)(クリックで拡大)

 公開したプロトタイプは、幅が165mm、メガネ部の重量が65g、水平視野角が40度以上の仕様としている。現状は有線タイプとし、電力などは外部から取得している。医療向けの視覚補助用途で既に実証実験を開始しており、実用化に向けて作り込んでいるところだ。

 「2015年をめどとした医療用や産業用での実用化段階では、有線を想定している。ただ2017年までにスマートグラスとしての展開を計画しており、その時には無線化を実現する。原理的には省エネ化、小型・軽量化が可能であるため、通常のメガネに近いサイズや重さで実現できる可能性がある」と話している。



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