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富士通、製造業向け生産管理ERP簡易版を発売――中堅製造業の新拠点導入を狙う製造ITニュース

富士通は、中堅組立製造業向けで、生産管理ERP「FUJITSU Enterprise Application glovia G2」の簡易導入版を発売した。

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富士通

 富士通は2014年1月9日、中堅組立製造業向けに、生産管理ERPシステム「FUJITSU Enterprise Application glovia G2(以下、glovia G2)」の機能に絞り込み、導入に必要なハードやサービスをキット化した「Easy Starter Kit」を発売した。

 新サービスは「glovia G2」の50の業務機能から、組立製造業の生産管理で基本となる11の業務機能とサーバ、システム導入に必要な各種資料、また導入支援サービスをセットにしたもの。

 同サービスの具体的な構成は以下の通り。

  • glovia G2のライセンス一式(1サーバライセンス、25クライアントライセンス)
  • 標準ドキュメントセット(構築手順書、業務フロー、機能一覧、WBS、モデルデータ)
  • 帳票集(導入実績をベースにモデル化した帳票ひな型)
  • 画面集(業務フローで定義した必要項目のみが表示された画面)
  • 導入支援サービス(導入に関わるSEによる支援サービス)
  • ハード・ソフトウェア(PCサーバ「FUJITSU Server PRIMERGY」1台、「FUJITSU Server PRIMERGY UPS」1台、各種ソフトウェア)

短期での導入と低価格を実現

 新サービスを活用することで、ユーザー企業は従来の3分の1の期間(最短4カ月)で生産管理システムの稼働が可能となる。また、大量生産や受注生産などユーザー企業の生産形態に応じて業務に必要な管理項目のみを表示できるため、システム導入コストや、教育コストなどを削減することが可能だという。

 導入には次の3つのステップを用意している。

  1. ビジネスプロセス理解:データを利用し、提供される業務フローに沿って新業務のイメージを把握
  2. コード設計:「glovia G2」に合わせた、システム品目・部品表・取引先などのコードを設計
  3. テスト・教育:業務フローに沿ったシステムの操作教育および業務運用テスト

 その他、基本となる業務フローにユーザー特有の機能を組み込めるよう、アドオンモジュールを用意。また、帳票やデータ分析のサンプルも提供しており、ビジネス変化に柔軟で迅速な対応が可能だ。

 価格は、3980万円から(税込)で、富士通では2017年3月期までに売上高10億円を目指しているという。

 中堅製造業では、チャイナプラスワンやタイプラスワンなどの動きからASEANを中心に生産拠点の再編や、生産管理を強化する動きが加速している(関連記事:チャイナプラスワンだけじゃない! 「タイプラスワン戦略」をご存じですか?)。

 これらの動きに合わせてITベンダーも、生産管理ERPにおいて、クラウド版や簡易版を投入するケースが加速。2014年1月9日には、NECとSAPがクラウド型ERPサービスで協業を発表した(関連記事)他、2013年12月には東洋ビジネスエンジニアリングがERPの海外版とクラウド版提供を発表(関連記事)するなど、サービス強化の動きが相次いでいる。

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