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B-EN-G、MCFrameの海外版とクラウド版を提供――海外拠点の早期立ち上げを支援製造ITニュース

B-EN-Gは、海外拠点向けのERPパッケージ「MCFrame CS Start-Up Edition」を発売する。海外拠点の早期立ち上げをシステム面からサポートする。

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 東洋ビジネスエンジニアリング(以下、B-EN-G)は、ERPパッケージ「MCFrame」のクライアント・サーバ版「MCFrame CS」を海外拠点向けに最適化した「MCFrame CS Start-Up Edition」を2013年12月20日に発売する。海外拠点で必要な「生産・販売管理」と「原価管理」に機能を絞り、ドキュメントとツール群をセットしたバージョンで提供し、海外拠点でのERP短期導入を促進する。

 また、短期導入をさらに促進するクラウド対応のSaaS(Software as a Service)版「MCFrame cloud」も順次提供していく予定としている。



海外展開を強化するB-EN-G

 製造業の生産拠点が海外、特に中国、東南アジアへ移転・拡大する動きの中、B-EN-Gでも海外展開を強化している。同社は生産・販売・原価などを統合的に管理するERPパッケージMCFrameを国内製造業に多く導入しているが、従来は基本的に日系企業の国内拠点への導入が中心だった。しかし2007年に海外拠点での導入実績を持つ会計関連の統合パッケージ「A.S.I.A.」事業を統合したことにより、徐々に海外での実績を拡大。2012年度におけるMCFrameの導入実績のうち、海外比率は1割前後(数量ベース)だったが、2013年度は全体の3割以上(数量ベース)を占めるなど急増しているという。

 この流れをさらに加速させるために、新たにアジア地域への現地法人設立を検討。さらに製品面では、海外拠点向けに最適化したMCFrame CS Start-Up Edition、短期立ち上げが可能なSaaS版の提供により、製造業の早期の海外拠点立ち上げというニーズに応えていく方針だ。

 B-EN-G プロダクト事業本部 マーケティング本部 マーケティングアライアンス部 山下武志氏は「中長期的には海外の売上高比率が3割を超えるようにすることが目標。そのためには数量ベースでは半分が海外という状況にしなければならない。積極的に海外展開強化を進めていく」と話している。

海外拠点新設時に効果を発揮

 海外強化の戦略製品となるMCFrame CS Start-Up Editionは、販売・生産・原価管理システムを未導入の海外製造拠点に対して、総額1000万円程度(ライセンス、導入費用、ミドルウェア、ハードウェアなどを含み、10〜15ユーザーを想定)からの短期導入を可能とするERPパッケージだ。日本語、英語、中国語に標準対応している他、現地の従業員が簡単に利用できるようにシンプルで直感的なインタフェースを実現していることが特徴だ。

インタフェース
直感的なインタフェース。メニュー数も国内版に比べて大幅に減らしている他、業務フローなどを示す機能を用意し、教育期間などを短縮できる。(クリックで拡大)

 B-EN-Gが想定するモデルケースの場合では、生産管理の場合で約1.5カ月、原価管理の場合で約0.5カ月で導入が可能だとしている。また、ERPなどではシンプル版から本格版へのバージョンアップ時に互換性がないケースも多いが、MCFrame CS Start-Up Editionでは、拠点業務の成熟度や事業の拡大に合わせて、上位バージョンであるMCFrame CSにデータの移行無しでアップグレートできることも特徴だ。

ロードマップ
拠点の成長などに合わせてデータ移行なしにアップグレードできることも特徴だ(クリックで拡大)

 また、MCFrame CS Start-Up EditionのSaaS版なども用意。2014年春にMCFrame cloudとして提供を開始する計画だ。

SCMの新規需要はまだまだ増える

伊与田氏
B-EN-G プロダクト事業本部 プロダクトサービス本部 コンサルティングサービス部 コンサルタントの伊与田克宏氏

 B-EN-G プロダクト事業本部 プロダクトサービス本部 コンサルティングサービス部 コンサルタントの伊与田克宏氏は「日本向け製品の機能を絞って海外版としたわけではない。現地での使用状況や使われ方などを調査して海外拠点に最適な形に仕上げたことが特徴だ」と新製品の強みを語る。

 多くの製造業にとって、海外拠点の生産管理システムは導入済みのケースも多いように思えるが「グローバル化の流れの中、売上高100億円規模の企業でも海外工場を持つ時代になった。海外拠点の新設時は、日本から移管された決まったものを生産し、Excelの管理で十分な場合も多い。さらにそこから成長し生産の複雑性が増した状況でも、生産管理システム導入に踏み切れていない生産拠点はまだまだ多い。新規導入するケースは今後さらに増えていくと見ており、そういう需要を獲得していく」と伊与田氏は話している。

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