ニッポンのテレビ事業に未来はあるか/何の役にも立たないロボット:「組み込み開発」年間ランキング 2012(1/2 ページ)
2012年、MONOist「組み込み開発」フォーラムでたくさん読まれた記事は? 今年公開した記事の1年間分のデータを集計し、上位記事と編集担当である筆者が注目したトピックを紹介する。
2012年、MONOist「組み込み開発」フォーラムでたくさん読まれたのは、一体どんな記事だったのでしょうか。
今回は、2012年に公開した記事の1年間分のデータを集計し、上位記事と編集担当である筆者が注目したトピックを紹介したいと思います(年間記事ランキングTop10一覧は、2ページ目末に掲載)。
第1位:「国内家電メーカーのテレビ事業に未来はあるのか」――敗因を見極め、今こそ感覚のズレを正すとき
見事、年間ランキング第1位に輝いたのは、モノづくり現場を数多く取材してきたジャーナリスト・本田雅一氏がお届けする人気コラム、【本田雅一のエンベデッドコラム】の第15回「『国内家電メーカーのテレビ事業に未来はあるのか』――敗因を見極め、今こそ感覚のズレを正すとき」でした。
苦境に立たされている日本の電機メーカーに対し、本田氏は「敗因を見極め、フォーカスを正しい位置に再設定できるか。そして、(消費者)ニーズの中心をきちんと捉えることができるか」がカギとなると言及しています。記事中にもある通り、日本には映像品質や3D技術といった技術面でのアドバンテージがまだあります。国内メーカー各社は、あらためて、
「テレビとはこうあるべき」「テレビとはこういう製品なのだ」といったことを決めるのは、メーカーではない。どんな製品を欲しいと思うか。どんな製品ならば、ユーザーは満足してくれるのか。高精細・高画質を目指したのも、元はといえば消費者がそれを望んだからだ。今でも高精細・高画質を求める声は根強いが、ユーザーの満足度を高める要素は増えている。
ということを認識し、時代の流れや消費者ニーズを捉えたモノづくりを手掛け、“復活”を狙ってほしいものです。
第2位:Kinect センサーで夢と魅力にあふれるアプリを“創造”しよう!
ランキング第2位は、日本マイクロソフトのエバンジェリスト 太田寛氏による【特集:必読! Kinect for Windows 基礎のキソ】「Kinect センサーで夢と魅力にあふれるアプリを“創造”しよう!」でした。
「Kinect for Windows」とは、マイクロソフトの家庭用据え置き型ゲーム機「Xbox 360」のKinect センサーをベースとした、Windows搭載PC/Windows Embedded Standard搭載機器向けの入力センサーデバイスです。カラダの動き(ジャスチャー)や音声、顔の表情をそのまま入力として取り込むことができる「ナチュラルユーザーインタフェース(NUI)」を手軽に実現できるものとして、発売以来、多くの分野で活用が検討されています。本記事では、Kinect for Windowsを活用したアプリケーション開発の“超”入門として、開発時の注意点や応用例などを分かりやすく紹介しています。
ちなみに、2012年に開催された組み込み関連イベント「ESEC2012」や「ET2012」の展示会場でも多くの出展社がKinect for Windowsを活用した展示デモを披露していました。また、今年はKinect for Windowsを活用した技術コンテストの開催、デジタルサイネージや医療分野での具体的なソリューションの発表などもありました。エンターテイメント、製造業、医療・ヘルスケア、教育・教材関連、広告、小売、研究機関といった多くの分野での発展に今後も注目です!
>>Kinect for Windowsの記事も満載「Windows Embeddedコーナー」はこちら
第3位:BASICって何? いや、Visualじゃない方ですがナニカ
SNSなどで「何だ、このおっさんホイホイ記事は!!」といったコメントも寄せられ、大好評(!?)の連載【プチコンで始めるBASIC新世代育成“虎の穴”】の第1回「BASICって何? いや、Visualじゃない方ですがナニカ」がランキング3位に入りました!
プチコンとは、ニンテンドーDSi/DSi LL/3DS/3DS LL環境で、手軽にBASICプログラミングが楽しめるソフトウェアのことです。現在、第2世代の「プチコンmkII」が、ニンテンドーDSiショップおよびニンテンドーeショップで販売されています。
「もはや組み込み開発関係ないのでは……」という意見もあるかもしれませんが、そんなことはありません。限られたリソースの中で、試行錯誤しながら理想のプログラムを実現するその姿勢は、組み込み開発の世界に近いのではないでしょうか。それに、あなたの上司も80年代のマイコンブームを知る人かもしれません。そんなときは、毎回本連載の最後にお届けしている「BASICトークのススメ」を活用して会話を楽しんでみてはいかがでしょう。
>>【プチコンで始めるBASIC新世代育成“虎の穴”】バックナンバーはこちら
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