軽トラEVを農作業に活用、三菱自動車が「CEATEC」に2年連続出展:実は相性抜群!?
三菱自動車は、「CEATEC JAPAN 2012」で、2013年初頭に発売予定の軽トラック電気自動車(EV)「MINICAB-MiEV TRUCK」を初公開する。外部電力供給装置「MiEV power BOX」を接続して、農作業におけるEVの新しい活用方法を提案するという。
三菱自動車は2012年9月27日、IT&エレクトロニクス総合展「CEATEC JAPAN 2012」(2012年10月2〜6日、幕張メッセ)の特別企画展「Smart Mobility Innovation 2012 -Smart Mobility Zero-」に出展し、2013年初頭に発売予定の軽トラック電気自動車(EV)「MINICAB-MiEV TRUCK(ミニキャブ・ミーブ トラック)」を初公開すると発表した。この他、SUV(スポーツ多目的車)タイプのプラグインハイブリッド車(PHEV)「アウトランダーPHEV」(関連記事1)をはじめ、同社の電動車両をフルラインアップで展示する。同社がCEATEC JAPANの特別企画展に参加するのは2011年から2年連続となる。
MINICAB-MiEV TRUCKは、2009年7月発売の軽自動車EV「i-MiEV」、2011年12月発売の軽商用EV「MINICAB-MiEV」(関連記事2)に続く、「MiEVシリーズ」第3弾の車両である。軽トラック「ミニキャブ トラック」をベースに開発し、EVならではの高い環境性能と、軽トラックとして要求される積載性、経済性の両立を図っているという。
車両重量は930kgで、ミニキャブ トラックよりも200kgほど重い。荷台寸法は長さ1940×幅1415×ゲート高さ290mm、最大積載量は350kgと、ベース車のミニキャブ トラックと同等である。車両価格も「お求めやすい設定にする予定」(同社)だという。
最高出力30kW、最大トルク196Nmのモーターを使って後輪駆動により走行する。リチウムイオン電池パックは、出力電圧が270V、容量が10.5kWh。これらのモーターや電池パックなどの電動システム部品は、MINICAB-MiEVで実績のあるものを採用した。
満充電状態から110km走行できる。国土交通省がEVの電費の基準として定める、1km走行するのに必要な電池の容量(Wh)を示す交流電力量消費率はJC08モード相当の走行のときで120Wh/kmである。充電時間は100V電源で約14時間、200V電源で約4.5時間、CHAdeMO規格に準拠する急速充電で約15分(80%充電)。なお、急速充電コネクタはメーカーオプションとなっている。
展示ブースでは、MINICAB-MiEV TRUCKとMiEVシリーズ向けの外部電力供給装置「MiEV power BOX」を接続し、農作業におけるEVの新しい活用方法を提案する。
この他、i-MiEVの電力でステージ照明を点灯させるとともに、2012年4月から同社の岡崎工場(愛知県岡崎市)で稼働しているスマートグリッド実証実験装置「M-tech Labo」(関連記事3)の技術を展開したコンセプトハウス「MiEV HOUSE」の展示も行う。
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