富士フイルムがAI技術で開発、「ワンクリック解析」搭載のX線骨密度測定装置:医療機器ニュース
富士フイルムは、AI技術を活用して開発した自動解析機能「ワンクリック解析」を搭載し、スキャン時間を従来機の50%に短縮したX線骨密度測定装置「FBD Coaccula」を発売した。
富士フイルムは2026年8月26日、スキャン時間を従来機の50%に短縮したX線骨密度測定装置「FBD Coaccula(エフビーディー コアキュラ)」を発売した。AI(人工知能)技術を活用して開発した、自動解析機能「ワンクリック解析」を搭載している。
FBD Coacculaは、腰椎、大腿骨の骨密度を測定し、骨粗しょう症の早期発見や骨折リスクの評価に活用されるX線骨密度測定装置だ。オプションの前腕キットを装着すれば、前腕の骨密度も測定できる。
同製品に搭載されたワンクリック解析機能は、腰椎および大腿骨の骨密度解析において、解析範囲の設定、骨と軟部組織の分離、計測部位の設定を自動で実施する。
同一被験者の2回目以降の検査では、前回の解析条件を適用できる「ターゲットコピー」機能により、同一条件での継続的な経過観察を容易にした。
さらに、標準的な体格の被検者におけるスキャン時間を腰椎20秒、大腿骨10秒と従来機「ALPHYS LF」の半分に短縮した。腰椎以外の領域でX線発生装置と検出器を高速移動させる「スルースキャン」機能も備え、検査時間の短縮と被検者の負担軽減を図る。
X線撮影装置の撮影台と組み合わせて設置でき、既存のX線撮影室を有効活用できる。専用の検査室や大規模なスペースを新たに確保することなく、限られた撮影室スペースを利用して導入可能だ。
国内の40歳以上における骨粗しょう症患者数は約1590万人と推定される一方、実際に治療を受けている患者は約139万人にとどまる。同社は、ワークフローの効率化と高速スキャンにより医療従事者と被検者の負担を減らし、未診断、未治療患者の早期発見や治療介入に貢献する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
富士フイルムグループの先端半導体材料工場に新棟が完成 生産能力が3倍に向上
富士フイルムは、半導体材料事業の中核を担う同社グループ会社の富士フイルムエレクトロニクスマテリアルズの大分工場内に建設していたポストCMP(Chemical Mechanical Polishing)クリーナー製造用の新棟が完成し、2026年8月より稼働を開始したと発表した。
富士フイルムが脳動脈瘤の見落としを防ぐAI支援ソフトを開発
富士フイルムは、AI技術でMRA画像から脳動脈瘤検出を支援するソフトウェアを開発した。医師の読影と同タイミングで解析結果を示し、この型の脳動脈瘤検出を支援する医療機器として日本初の薬事承認を取得した。
富士フイルム、ビジネスイノベーション事業をスピンオフ検討 成長投資を加速
富士フイルムホールディングスは、複合機などを扱うビジネスイノベーション事業の分離を検討する。
再生材80%で新品同等! 複合機外装の水平クローズドリサイクル実現
企業の環境対応が急務となる中、帝人と富士フイルムビジネスイノベーションが画期的な資源循環スキームを構築した。回収した複合機の外装プラを再生し、再び自社の複合機外装カバーで利用する。
動画を撮影して手渡せる富士フイルムの新型チェキは、どうやって生まれたのか
富士フイルムは2026年1月に「チェキ」の愛称で知られるインスタントカメラ「instax」の「Evoシリーズ」に動画撮影機能を追加した「instax mini Evo Cinema」を発売した。この製品はどういうコンセプトで開発されたのだろうか。その舞台裏を小寺信良氏が伝える。
富士フイルムBIがトルコ企業を買収、基幹システム導入の海外展開加速
富士フイルムビジネスイノベーションは、ETG Global Information Technology Servicesの全株式を取得する契約を締結した。両社の強みを融合し、基幹システム導入支援の海外展開を加速していく。


