「Stratix」と「Cyclone」を投入したAlteraはFPGAベンダーとして黄金期へ:プログラマブルロジック本紀(14)(3/3 ページ)
FPGAに代表されるプログラマブルロジックICの歴史をたどる本連載。第14回は、第13回に引き続き2000年代前半のAlteraについて紹介する。同社を代表するFPGA製品「Stratix」と「Cyclone」の投入により、FPGAベンダーとして黄金期を迎えることになる。
2004年にはStratix IIとCyclone IIを投入
そのStratixは、2004年2月に後継製品のStratix IIが発表される。こちらは製造プロセスをTSMC 90nmに微細化するとともに、ALM(Adaptive Logic Module)という新アーキテクチャを採用した(図5)。
ALMは要するにLEの内部を拡張したもので、1つのALMは2つのALUT(Adaptive LUT)に分割可能で、最大8入力をサポートする。これを単純に4入力×2に構成すれば従来のLUTと同じ働きをするが、他にさまざまな組み合わせが可能である(図6)。
このあたりもあってか、Stratix IIではLEの数を“Equivalent LEs”と表現している(図7)。
図7 Stratix IIのラインアップと仕様。ALUTの数はALMの倍だが、LE換算で言うともう少し多くなるのは、図6で示すように色んな組み合わせが可能だから、ということになる[クリックで拡大] 出所:Altera
初代Stratixが最大構成(EP1S80)でも7万9040LEなのに対し、Stratix IIのEP2S180は7万1760ALMなので、ロジック密度的には倍以上であるが、内蔵RAMはそこまで多くない。ただDSP Blockの数は大幅に増えており、18×18ビット Multiplierも倍増と、処理性能を大幅に引き上げることに成功している。
これに続き、2004年6月にはCyclone IIも発表された。こちらはALMを採用せず、従来のLEベースの構造であるが、Stratix II同様に90nmプロセスに移行した他、新たにEmbedded Multiplierを搭載したことで処理性能の底上げが図られた。表4が仕様一覧であるが、LEの数が4K〜68Kと大分ラインアップが広がっている。これは、Stratix IIが仕様の底上げを行った結果、Cycloneの製品ラインとのギャップが広がったことへの対策であろう。
| EP2C5 | EP2C8 | EP2C15 | EP2C20 | EP2C35 | EP2C50 | EP2C70 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| LEs | 4,608 | 8,256 | 14,448 | 18,752 | 33,216 | 50,528 | 68,416 |
| M4K RAM blocks (128×36bits) |
26 | 36 | 52 | 52 | 105 | 129 | 250 |
| Total RAM bits | 119,808 | 165,888 | 239,616 | 239,616 | 483,840 | 594,432 | 1,152,000 |
| Embedded multipliers | 13 | 18 | 26 | 26 | 35 | 86 | 150 |
| PLLs | 2 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 | 4 |
| Max user I/O pins | 158 | 182 | 315 | 315 | 475 | 450 | 622 |
| 表4 Cyclone IIのラインアップと仕様 | |||||||
こうした製品ラインの刷新に加え、ITバブルの崩壊からの脱却も果たしたことで、2002年に売上高7億1168万米ドル/純利益9126万米ドルだった業績は、2003年にはそれぞれ8億2721万米ドル/1億5513万米ドル、2004年には同じく10億164万米ドル/2億7511万米ドルと回復基調に乗った。
もう1つ注目すべきはFPGAとCPLDの製品販売比率である(表5)。
| 2002年 | 2003年 | 2004年 | |
|---|---|---|---|
| FPGA | 61% | 65% | 68% |
| CPLD | 31% | 27% | 23% |
| その他 | 8% | 8% | 9% |
| 表5 Alteraの2002〜2004年の製品販売比率 | |||
2002年はFPGA:CPLDの比率が2:1程度だったのに対し、2004年には3:1になっており、もうAlteraの主力製品がFPGAであることが明確に示される結果となった。
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