Waymoが自動運転AI戦略を解説、「単一AIモデルのE2E方式には2つの問題がある」:自動運転技術(3/3 ページ)
米国で自動運転車によるモビリティサービスを展開するWaymo(ウェイモ)が、2009年スタートの「Google Self-Driving Car Project」から開発を積み重ねてきた自動運転技術に基づく同社のAI戦略について説明した。
完全自動運転車が真に成熟するには何が必要か
5つ目は、自動転技術を検証する仕組みの存在である。Waymoは、自動運転中もその動作の安全性を確保するオンボードの検証システムと、自動運転の走行実績を評価するオフボードの検証システムを用意している。オンボードの検証システムは、ルールベースのアルゴリズムとAIモデルの組み合わせにより、安全性確保のための独立した安全装置として機能している。オフボードの検証システムは、Waymo Foundation Modelのクリティックであり、その評価内容からエッジケースを特定し、迅速な改善を反映できるようにする。
そして、ここまで挙げた5つのポイントを満たしても、レベル4の自動運転技術の完成度を高めることは容易ではない。そこで6つ目のポイントになるのが、完全自動運転の走行実績である。テスラや中国メーカーなどがレベル2++と定義する、ドライバーの存在を前提とした自動運転システムの提供を拡大している。ティルマライ氏は「人間の監視下で走行実績を積むということも重要だが、自動運転車が真に成熟するのはその走行タスクについて完全に自信で責任を負うようになってからだ。レベル2の運転支援システムを進化させるのではなく、レベル4の完全自動運転の専用システムが必要だ。そのためには、何より完全自動運転の走行実績が必要だ」と訴える。
最後に7つ目のポイントして挙げたのがAIの有効性を評価するガバナンスの体制だ。ティルマライ氏は「単純に開発してリリースするだけではより大きな絵が見えてこない。真にスケールさせるためには実走行やシミュレーション、評価結果を厳格な安全基準の下で一体的に運用する包括的なフレームワークが必要だ。これは技術だけでは完結せず、人間が主導して厳格に評価を判断するというプロセスが不可欠である。その結果として得られたのが、Waymoの3億km以上の完全自動運転の走行実績だ」と述べている。
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