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異例ヒット? 使い勝手にこだわったオムロンの“オープンな”IO-LinkマスターFAインタビュー(3/3 ページ)

製造現場のIoT化の基盤として普及が進む国際標準規格「IO-Link」。しかし現場では、エンジニアたちが煩雑な設定や割り付け作業に追われていた。オムロンのIO-Linkマスター「GDシリーズ」は、そうした現場のエンジニアリング工数の削減を目指して開発された。想定を上回るヒットを記録しているという同製品の企画背景、特徴などを聞いた。

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“オープン仕様”で「GEMBA DX」の基盤構築へ

 現場の使いやすさにこだわったGDシリーズは、想定を上回るペースで販売が伸びているという。

「今回、センサーだけでなく、上位のPLCも、メーカーの垣根を越えて使えるようにした。それが、いわゆる“ドアオープナー”となって、ユーザーとの新しい関係性を築くきっかけになってきている」(津藤氏)

 GDシリーズのオープンな姿勢に対しては、企画段階で社内でも議論になったというが、ユーザー視点でその壁を乗り越えた。

「ビジネスとしては囲い込みたいが、囲い込もうとするとユーザビリティが悪くなる。オムロンのデバイスだけでユーザーの装置を全て動かすことは不可能に近いため、現実的に、他社のセンサーもありきとしないと選んでいただけなくなる。また、さまざまなメーカーのセンサーを使いこなしたいというユーザーのニーズも見えていた。GDシリーズ発売後は、他社のセンサーをつなげる際にお声がけいただく機会もかなり増えている」(津藤氏)

IO-Linkソリューションの導入効果
IO-Linkソリューションの導入効果[クリックで拡大]出所:オムロン

 今後は、さらなるユーザビリティの向上を図る。

 異常が発生した際の原因特定および解消をさらにアシストする機能や、アドレスベースのPLCだけでなく変数ベースのPLCに対するアプローチ、現場での物理的な配線作業後のチェック工数を削減する機能などを強化する。また、ハードウェアとして、より柔軟に多くのデバイスを接続できるようにするラインアップの拡張も検討している。

「GDシリーズを発売してから見えてきたユーザーの課題もある。現場に残るエンジニアリングのボトルネックを1つ1つ解消したい」(山本氏)

 オムロンは今、同社の強みであるデバイスから得られる高品質データと他の現場データを突合し、長年にわたり培ってきた現場知見を生かして価値ある情報へ変換し、現場の課題解決に貢献するデータサービスのコンセプト「GEMBA DX」の企業への転換を掲げている。

 エンジニアリング作業の削減が導入の目的であっても、IO-Linkが広がることで結果的に高品質なデータを簡単に取得できる基盤が自然と出来上がる。エンジニアを煩雑な手間から救う“身近な革新”が、GEMBA DXの最短ルートとなる。

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