異例ヒット? 使い勝手にこだわったオムロンの“オープンな”IO-Linkマスター:FAインタビュー(2/3 ページ)
製造現場のIoT化の基盤として普及が進む国際標準規格「IO-Link」。しかし現場では、エンジニアたちが煩雑な設定や割り付け作業に追われていた。オムロンのIO-Linkマスター「GDシリーズ」は、そうした現場のエンジニアリング工数の削減を目指して開発された。想定を上回るヒットを記録しているという同製品の企画背景、特徴などを聞いた。
100社以上と自動接続、PLC割り付けもコピペで完了
特筆すべきは、100社以上のデバイスと自動接続できる点だ。IO-Link協会が提供するインターネット上のデータベース(IODDファインダー)と連携することで、100社以上のベンダーのIODDファイルを自動で検索し、ダウンロード、割り付けを実行する機能(特許出願済み)を有しており、最短30秒で自動接続が可能だ。これで設計時に各社のWebサイトを見て回り、IODDファイルを探す手間がなくなる。
PLCへの割り付けに必要な情報をまとめたアドレスコメント表を、PCツールからCSV形式で自動生成して出力する。エンジニアは、各社のPLC開発ツールにコピー&ペーストするだけで割り付け作業が完了する。
上位PLCとの接続においても、EtherNet/IPやModbusTCP、CC-Link IE TSNなど7つの主要なフィールドネットワーク規格に対応しており、メーカーの垣根を越えてさまざまなコントローラーと接続できる(なお、EtherCATとPROFINETは2026年度中のバージョンアップで対応予定)。
つなぎ直すだけで自動復旧、工数70%削減も
各デバイスへの設定に関しても、PCツール上で接続デバイスの測定値をグラフ表示できるため、視覚的/定量的に閾値などを確認し、詳細な設定が可能となっている。また、PCツールを通じて、メーカーを問わず同一のインタフェース上で、同じ設定のデバイスに対して閾値などの一括書き込みができる。「オムロンのデバイスも他社の機器も統一されたインタフェースで扱うことができ、個別対応に追われていた管理からエンジニアを解放する」(山本氏)。
PCツール上に保存しておいた立ち上げ時の設定(ファイル)と、現在の実機(マスター/センサー)の設定を比較し、変更された箇所を瞬時に特定できる機能(特許出願済み)を備えている。これにより、設定変更で装置が止まってしまった場合でも、すぐに原因のデバイスを見つけられる。
センサーの受光量などの数値データを上位で管理することで、センサーの汚れなどを検知し、最適なメンテナンス時期の提案なども行える。
IO-Linkマスターユニット本体では、接続されている全センサーの設定情報を自動的にバックアップしている。万が一センサーが故障した場合でも、新しいデバイスに交換してケーブルをつなぎ直すだけで、元の設定が即座に自動復旧する。
オムロンでは、GDシリーズとPCツールを導入することでセンサーに関わる時間を70%以上削減することも可能だと見ている。
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