AIで実機との形状差を学習するプレス成形シミュレーションソフトウェア:CAEニュース
JSOLは、プレス成形シミュレーションソフトウェア「JSTAMP」にAI機能を搭載した。実機トライとシミュレーションの形状差を学習して補正し、高強度鋼板のスプリングバック予測精度を向上させる。
JSOLは2026年6月17日、プレス成形シミュレーションソフトウェア「JSTAMP」に、同ソフトウェアとして初となるAI(人工知能)機能「JSTAMP-RealSync for Springback」を搭載し、リリースした。実機トライとシミュレーションの形状差を学習して補正し、高強度鋼板のスプリングバック予測精度を向上させる。
自動車の車体開発では、衝突安全性能と軽量化を両立するため、構造骨格部材への高強度鋼板の採用が拡大している。しかし、高強度鋼板のプレス成形は加工難易度が高く、金型から離型した後に材料の弾性回復によって形状が変化するスプリングバックの予測が難しい。そのため、実機トライの段階でシミュレーションとは異なるスプリングバックが判明し、金型修正を繰り返すことが課題となっていた。
新たに搭載した機能では、実機トライで得られた形状データと、シミュレーションが予測した形状データの関係性をAIが学習し、両者の差を補正する。これにより、金型形状を微調整しながらシミュレーションを繰り返し、その金型形状で狙い通りの正寸形状が得られるかを計算機上で検証可能にする。こうした検証により、金型修正回数の削減やコスト低減、設計/製作のリードタイム短縮が期待される。
理論に基づき演繹(えんえき)的に解くシミュレーション技術と、データから帰納的に結果を導くAIの特徴を融合することで、シミュレーションだけでは到達が難しかった精度と効率の両立を図った。
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