ニュース
TGR-DがAI-CAE技術を導入 RICOSとレーシングカー空力解析を検証:CAEニュース
RICOSは、トヨタガズーレーシングディベロップメント(TGR-D)と、機械学習技術を活用したレーシングカーの空力解析に関する委託契約を締結した。モータースポーツ開発における空力性能向上を目的に、機械学習による解析結果の高速予測を可能にするRICOS独自のAI-CAE技術を適用する。
RICOSは2026年4月24日、トヨタガズーレーシングディベロップメント(以下、TGR-D)と、機械学習技術を活用したレーシングカーの空力解析に関する委託契約を締結したと発表した。
従来の流体シミュレーション(CFD:Computational Fluid Dynamics)は計算に膨大な時間を要するため、設計開発リードタイムのボトルネックとなっていた。TGR-Dは、モータースポーツ開発における空力性能向上を目的に、機械学習による解析結果の高速予測を可能にするRICOS独自のAI-CAE技術を適用し、開発サイクルの短縮を目指す。
RICOSのAI-CAE技術は、従来のシミュレーション精度を維持しながら、計算時間を大幅に削減できる。物理現象の特徴を考慮した同社独自の機械学習アルゴリズム「IsoGCN」により、複雑な3D形状を正確に捉え、未知のデザインに対しても高精度な予測を実現する。同技術を活用することで、設計と解析のサイクルを高速に回せるようになり、短期間での性能最適化を図ることができるという。
今回の検証を通じ、RICOSはモータースポーツの極限環境における「最適な性能を瞬時にデザインできる世界」の実現を加速する考えだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
AI×シミュレーションでタイヤ開発を加速 横浜ゴムの金型設計支援システム
横浜ゴムは、シミュレーションとAI技術を融合したタイヤの金型設計支援システムを独自開発した。これにより、経験の浅い技術者でも金型設計が容易となり、開発スピードの向上やコスト削減に加え、手戻りの少ない金型設計を実現できる。
MQue、複雑な流体解析とAIサロゲートモデルの研究開発基盤に「Azure」を採用
MQueは、東京大学 姫野研究室発の技術をベースとした複雑な流体現象の解析およびAIサロゲートモデルの研究開発基盤として「Microsoft Azure」を導入した。
NTNがハブベアリング設計用システムにAI導入 解析時間が10分の1以下に
NTNは、第3世代ハブベアリングの設計に利用している自動計算システム「ABICS」にAI技術を導入した。性能評価に伴う解析時間を従来の10分の1以下に短縮するとともに、要求仕様を満たす設計寸法の自動提案を可能にした。
電磁界解析ソフトウェアを設計エージェントで自動操作するシステムを開発
MotorAIは、JSOLの社内カンパニーであるJMAGビジネスカンパニーとパートナー契約を締結した。今回の提携により、MotorAIの設計エージェントが、JSOLの電磁界解析ソフトウェア「JMAG-Designer」を自動操作するシステムを開発する。
AI-CAEと形状最適化を組み合わせた熱流体領域における新たな設計アプローチ
RICOSは「TECHNO-FRONTIER 2025」に出展し、AIと形状最適化を組み合わせた熱流体領域における新たな設計アプローチを紹介した。
CAEの結果を1分で予測 トヨタシステムズが汎用PCで動くサロゲートモデルを提案
トヨタシステムズは「人とくるまのテクノロジー展 2025 YOKOHAMA」に出展し、3D形状を認識して製品性能をAIで素早く予測するシステム「3D-OWL」を訴求していた。