ボッシュがロボティクス技術の開発を推進、数十億ユーロ規模のビジネスに:ロボット開発ニュース
Robert Bosch(ボッシュ)は、自動化やロボティクス向け主要技術の開発を積極的に推進していると発表した。自動化やロボティクスの需要拡大に迅速に対応する有力なパートナーとして、専門知識と付加価値を提供する。
Robert Bosch(ボッシュ)は2026年6月10日、自動化やロボティクス向け主要技術の開発を積極的に推進していると発表した。高度なセンサー技術やソフトウェア、電気エネルギーを効率的に運動へ変換する技術などを活用し、自動化やロボティクスの需要拡大に迅速に対応する有力なパートナーとして事業を展開する。
まず技術面において、同社は自社を最新の自動化やロボティクスにおける頭脳と神経系を担うリーディングサプライヤーと位置付け、オープンな「ctrlX AUTOMATION」プラットフォームを中核としたソリューションを提供する。これにより、顧客は無人搬送システムと高精度ロボットアームを組み合わせ、既存工程の作業を安定かつ柔軟に自動化できるようになる。
この神経系の要となるのが、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサーだ。これはロボットが周囲の環境と安全かつ正確に相互作用するために不可欠な技術であり、同センサーを活用することで、ロボットは物体を繊細に取り扱い、力加減を精密に調整できる。同社がリードするMEMSセンサーの世界市場は、Yole Groupの調査予測によると2030年までに192億ドル(約3兆円)を超える規模に成長し、平均年間成長率は4%に達する見込みだ。
さらに同社は、ロボットの知能だけでなく、物理的性能を左右するコンポーネントも提供する。ダイナミックかつ精密な動作が可能な高精度電動モーターやパワフルなサーボドライブ、複雑な組み立て部品、サブシステムを包括的にラインアップ。加えて、コンベヤーシステムなどロボティクス製造用の工場設備についても幅広くカバーしている。
こうした各種コンポーネントやシステムを高度化する鍵として、同社はAI(人工知能)技術を2つのレベルで活用している。1つは外部向けで、クラウドからAIモデルを自動車などの物理製品に直接組み込み、自動運転をはじめとする高度な機能を提供している。もう1つは自社向けで、生産プロセスの最適化や予知保全、光学的な不良検出などに役立てている。これらの学習型AIシステムの基盤となっているのは、230以上に及ぶ世界の自社工場から収集された膨大なデータで、このデータ群は同社の競争力強化に寄与している。
自動化とロボティクスの開発を加速させるため、同社は狙いを定めた社内技術革新とオープンなエコシステムアプローチを組み合わせている。その一環として、新ソリューションの開発と商業化の専門部門であるRobert Bosch Roboticsを設立した。さらに外部連携として、ドイツのスタートアップ企業Neura Roboticsと協力して認知ロボットの開発を進めている。この共同開発において、ボッシュは人間の専門知識を機械が読み取れるデータに変換するため、特殊なデータスーツを用いて記録した複雑な動作シーケンスを学習の基礎として、Neura Roboticsに提供している。
さらに、ボッシュはイギリスのHumanoidや、世界の主要なロボティクス関連スタートアップ企業のパートナーとしてプロトタイプの量産化を支援する。2026年初めには中国にボッシュ・ロボティクス・センター・チャイナ(BROC)を設立し、物理AIの開発とロボティクスソリューションの商業化を推進している。
同社はヒューマノイドロボットの台頭に伴う需要拡大を好機と捉え、ロボティクス分野で数十億ユーロ規模のビジネス展開を目指す。そのため、これまでの多様な事業分野で培った技術と最先端の革新技術を融合させ、産業規模での事業拡大を推進する。この取り組みは、欧州の技術拠点を強化するだけでなく、自社においてはドイツの工場の国際競争力向上や深刻化する熟練労働者不足への対策として、自動化を戦略的に活用していくことにもつながる。
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