「AIの奴隷にはならない」シーメンス幹部、産業用AIは製造現場の何を変えるか:FAインタビュー(3/3 ページ)
シーメンスは、東京都内で生産/工作機械業界における製品開発の課題や将来展望について議論する「第12回 Japan Machinery Innovation Forum」を開催。同イベントで講演するために来日した、シーメンス デジタルインダストリーズソフトウェアのラフール・ガーグ氏に、産業機械とAI(人工知能)などを巡って話を聞いた。
「3〜5年で全ての工場にヒューマノイドが」
MONOist シーメンスはヒューマノイドの試験導入も自社工場で行っています。製造現場におけるヒューマノイドの役割をどのように考えていますか。
ガーグ氏 今日では、ヒューマノイドはシンプルな作業に使われている。例えば倉庫での搬送や工場での簡単な組み立て作業などだ。まだ評価段階だが溶接も行っている。より多くのデータが集まってくれば、それに応じてより複雑な作業もできるようになるだろう。
今後、3〜5年の間に、全ての工場にヒューマノイドがいるような時代になる。技術的な問題はほとんど解決できている。あとは、安全性の課題だ。これにはまだ数年かかるのではないか。
ヒューマノイドの進歩は著しい。昔なら5年を要していたような進歩が、今は1年で到達できるようになっている。そのため、2〜3年のうちに、ホッケーのスティックのような形の曲線を描いて問題の解決が進んでいくだろう。だからこそ、3〜5年の間に、全ての工場にヒューマノイドがいるようになると考えている。
ヒューマノイドの次なる課題は、文化的な側面、人々のマインドセットだ。つまり、新しい技術を使いたいか、使いたくないかという問題だ。今でも覚えているのは、私がエンジニアリングを学んでいた頃、一部の教授たちは学生が計算機を使うのを嫌がっていた。計算機を使っていたら、自分で計算するのが遅くなると考えたんだろう。それが文化的なマインドセットだと思う。
「これまでのキャリアでAIが最も大きな変化」
MONOist 今後、現場のエンジニアにはどんなマインドセット、スキルセットが求められるのでしょうか。
ガーグ氏 個人的な考えとして述べるなら、私の40年間のキャリアの中で、AIの誕生が最も大きな変化だ。AIの進歩はとても速い。自分にとって一番重要なことは、このAIについて学ぶことになっている。
今、この場にいる人を含めて、皆さんに提案したいのは、AIについて学ぶことだ。とにかく使ってみてほしい。使ってみれば、AIによって仕事にどんな違いが生まれるかが見えてくるはずだ。AIと接点がないような仕事は1つもない。
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