JEITA新会長にNECの新野氏が就任 「産業横断」でデジタル産業の発展に貢献:製造マネジメントニュース
電子情報技術産業協会(JEITA)は、同法人新会長にNEC 取締役 会長の新野隆氏が就任したと発表した。JEITAは今後の1年間で、デジタル産業の発展に向けた産業横断の活動を進め、産業/社会構造の変革に努める。
電子情報技術産業協会(JEITA)は2026年6月10日、東京都内とオンラインで会見を開き、同法人新会長にNEC 取締役 会長の新野隆氏が就任したと発表した。新野氏の任期は1年である。前会長の三菱電機 代表執行役 執行役社長 CEOの漆間啓氏は任期満了で退任した。
「SDVは日本の重要セクター」CEATECは再びJapan Mobility Showと併催
JEITAはこれからの1年間で3つの取り組みを推進する。1つ目の取り組みとして、デジタル産業の発展に向けた、産業横断の活動を進める。新野氏は「デジタル産業は成長産業であるだけではなく、社会のあらゆるインフラに深く組み込まれている。最近のAI(人工知能)を巡る動きに見られるように、社会のさまざまな側面のDX(デジタルトランスフォーメーション)に向き合うことがJEITAとして主要な課題の1つだと認識している」と強調する。
また、AIは実験的な活用から社会実装へと移行が進んでおり、現在ではAIを前提として産業や社会の仕組みをどのように変革するのかが問われていると訴えた。今後はAIを活用しながら、現実社会そのものを高度化する取り組みがより重要になるという。
製造や制御など現実社会の領域での活用が期待されているフィジカルAIの領域について、日本のデジタル産業が本来的に強みとしなければならない分野だと新野氏は捉えている。「実世界で価値を生み出すことが日本産業の強みであり、競争力の源泉となる。とりわけ、SDV(ソフトウェアディファインドビークル)は日本産業における重要性が高まっており、開発競争も激化しているため、特に重視しなければならない」(新野氏)。
このような観点から、JEITAは2026年秋頃に開催予定の「CEATEC 2026」について、「Japan Mobility Show Bizweek 2026」と併催することを決め、さまざまな業種やスタートアップと電子情報産業の連携の深化を図る。
2つ目の取り組みは、デジタルを活用した産業や社会の構造改革に対する貢献だ。現在、機運が高まっている産業データスペースの社会実装を進めるために、2026年6月に「デジタルエコシステム検討会」を設け、議論を推進する。新野氏は「産業データスペースの実装には相互信頼という一体感の醸成が不可欠となっている。この検討会には、JEITA会員内外の幅広い業界からプレイヤーが参加しており、ここでの議論を深めることで産業データスペースの社会実装に貢献する」と語る。
3つ目の取り組みは、激しく変化を続ける国際経済環境への対応だ。近年では、地政学リスクや経済安全保障の重要性の高まり、サプライチェーンの分断リスクといったさまざまな課題が発生している。特に半導体や電子部品はAI時代において、産業や社会を支える重要な基盤となっており、安定供給と競争力の強化が求められている。
新野氏は「サイバーセキュリティを巡り、AIの進歩によってこれまで見つかっていなかった脆弱(ぜいじゃく)性が発見されるなど新たな段階に入っている。こうした中、JEITAは国内外の最新の情報を入手して会員に幅広く共有するとともに、各国政府の政策対応や、新たな政策づくりに貢献する」と述べた。
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