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国内製造業のMBE普及を後押し 電通総研が「3DWorks」の提供開始メカ設計ニュース

電通総研は、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンと販売代理店契約を締結し、クラウドサービス「3DWorks」の提供を開始した。設計/製造データを3DAモデル上で統合し、サプライチェーン全体での活用を可能にすることで、国内製造業におけるModel Based Enterprise(MBE)の普及を後押しする。

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 電通総研は2026年3月31日、国内製造業におけるModel Based Enterprise(以下、MBE)の普及を加速することを目的に、富士フイルムビジネスイノベーションジャパンと国内初となる「3DWorks」の販売代理店契約を締結し、同日から提供を開始したと発表した。

 3DWorksは、富士フイルムビジネスイノベーションが手掛ける設計/製造データを3DAモデル上で統合するクラウドサービスである。3DAモデルとは、3Dモデルに寸法や幾何公差、表面粗さ、注記などの製品製造情報(PMI)を付加した注釈付き3Dモデルを指す。

 電通総研はこれまで、3DAモデルを設計/製造/検査/保守といった製造プロセス全体で活用するMBEソリューションの開発と提供を進めてきた。今回、3DWorksを新たなソリューションとして活用することで、量産移行前の部品精度や金型品質を向上させるプロセスにおいて、3DAモデルの活用/流通が可能となり、包括的なMBE基盤を構築できるという。

 MBE市場はグローバルで2030年ごろまで年平均成長率(CAGR)約15%とされる一方、日本では2D(図面)文化が根強く、3DAモデルの導入は限定的だ。しかし、少子高齢化への対応を背景に、今後は日本市場においてもMBE需要の拡大が見込まれている。電通総研では、グローバルでの3DAモデルの普及に伴い、国内でも2D(図面)からの脱却を求める機会が増えるとみている。

電通総研が提供する包括的なMBEソリューション

 電通総研は包括的なMBEソリューションとして、「Siemens Designcenter NX」を中心としたツールで作成された3DAモデルを、社内外の生産部門に流通させるプラットフォームとして3DWorksを採用。これにより、サプライチェーン全体で3DAモデルを共有する仕組みを構築する。電通総研は、3DWorksが得意とする「3DAモデルの流通」と「デジタル上でのすり合わせ技術」を高く評価しており、これまでに構築してきた3DAモデルによるツールチェーンを補完し、新たな価値を提供できるとしている。

電通総研が提供する包括的なMBEソリューション
電通総研が提供する包括的なMBEソリューション[クリックで拡大] 出所:電通総研

 製品設計後の量産設計準備プロセスでは、試作部品の測定データを3DAモデルに統合し、設計値と測定値の乖離(かいり)を矢印や色などで可視化できるようになる。これにより、部門間や企業間での適切な修正の検討と合意形成の短期化が図れるという。また、製品不具合の原因や対策内容、判断結果を蓄積することで、開発スピードの向上と品質改善にも貢献する。

 今後、電通総研は国内製造業のサプライチェーンおよびバリューチェーン全体におけるMBE推進を加速し、3DAモデルの普及と次世代のモノづくり基盤構築を支援するとともに、社会と企業の未来づくりを支援する新たな価値創出に努めていく考えだ。

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