日立がフィジカルAIへの注力を鮮明に、東京駅直結の協創施設に体験スタジオ開設:人工知能ニュース(2/2 ページ)
日立製作所がJR東京駅直結の協創施設「Lumada Innovation Hub Tokyo」内に開設する「フィジカルAI体験スタジオ」について説明。同社のAIで社会インフラを革新する次世代ソリューション群「HMAX」で重要な役割を果たす、フィジカルAIに関する日立の先行導入事例やソリューションを体験できる。
フィジカルAI体験スタジオの展示物を先行公開
会見と併せて、フィジカルAI体験スタジオの展示内容を報道陣に先行公開した。
フィジカルAIの体験展示は「人から学び進化するフィジカルAI」「原状復帰診断」「現場安全高度化ソリューション」「センサーグローブ」の4つ。
「人から学び進化するフィジカルAI」では、熟練者の作業動作を模倣学習したAIモデルを組み込んだ小型の双腕ロボットを用いて、現場作業を自動化するデモを披露した。緑色の箱の中に組み込まれている青色のシャフトを引き出すという作業について、緑色の箱の設置位置をさまざまに変更しても、その設置位置に合わせて腕やハンドの動作を最適化して遅滞なくシャフトの引き出しを実施できるという内容だ
「原状復帰診断」は、コネクティブインダストリーズセクター傘下の日立パワーソリューションズが開発したソリューションを用いている。VCB(真空遮断器)の保守作業前後の画像比較による原状復帰合否判定について、Google CloudのマルチモーダルAIプラットフォーム「Gemini Enterprise」によって短期開発を実現した。
「現場安全高度化ソリューション」は、熟練者の経験に基づく現場の安全事例を学習させたAIエージェント群と作業現場を精緻に再現したデジタルツインの組み合わせにより、現場で行うべき手順や動作を事前に把握して、現場実装のリスクと不確実性を解消するものだ。この展示については動画による説明が中心となる。
「センサーグローブ」は、ウェアラブルセンサーやカメラでは捉えにくい指先の繊細な動きを可視化するためのものだ。日立の技術を基に、アパレル製品開発の知見を持つスタートアップのリブレがハードウェア開発を担い、センサーデータを解析するソフトウェアはGlobalLogicが開発した。例えば、コネクターの嵌合作業で課題になっている不完全な接続状態の半嵌合を、センサーグローブから得た圧力と音のセンサーデータから検知することができるという。
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