1チップで主要ADAS機能を処理、新型「RAV4」の安全性能を高度化:組み込み採用事例
ルネサス エレクトロニクスのADAS向け車載SoC「R-Car V4H」が、トヨタ自動車の新型「RAV4」に採用された。フロントカメラやレーダーの信号処理、ドライバーモニターなど主要なADAS機能を高効率に実行する。
ルネサス エレクトロニクスは2026年2月24日、同社のADAS(先進運転支援システム)向け車載SoC「R-Car V4H」が、トヨタ自動車の新型「RAV4」に採用されたと発表した。
R-Car V4Hは、デンソー製のTSS(Toyota Safety Sense)制御ユニットに搭載され、フロントカメラやレーダーの信号処理、パノラミックビューモニター、ドライバーモニターといった主要なADAS機能の実行を担う。
新型RAV4の制御ユニットにおいて、R-Car V4Hはフロントカメラのデータを画像認識用のAI(人工知能)ニューラルネットワークなどで処理する。処理結果をレーダーからの入力情報と統合し、周囲の車両や歩行者、障害物を高精度に検知する。
駐車支援機能では、車両の前後左右に配置されたカメラの映像を取り込み、内蔵のGPU(Graphics Processing Unit)によって3Dビューを生成する。また、駐車スペースの検出や障害物の判断を、カメラと超音波センサーの情報を組み合わせてリアルタイムに実行する。さらに、車室内カメラの映像を用いてドライバーの状態をモニタリングする機能も備える。
今回採用されたR-Car V4Hの他、車載マイコンやパワーデバイスなど幅広いルネサス製品がトヨタ自動車に利用されている。ルネサスは、高度な車載技術により次世代モビリティの開発を支援していく。
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