3Dスキャンで伝統茶杓をデータ化、実物1点にデータ1点をひも付けて真贋証明:3Dスキャナーニュース
IZUTSUYAは、3Dスキャン技術で伝統茶杓をデジタルアーカイブ化した。実物1点につき3Dデータも1点のみ発行し、ブロックチェーンで管理することで、所有者に対する本物証明として活用する。
IZUTSUYAは2026年2月16日、3D Gaussian Splattingを用いた3Dデータ化技術を活用し、伝統茶杓「Yuufuku-chaki」シリーズ(01〜07)をデジタルアーカイブ化したと発表した。写真や映像では記録が困難な立体構造や質感を、3Dデータとして保存する。これにより、将来的な復元や研究、教育に活用できる文化継承インフラの構築を目指す。
文化財のスキャンは従来手法で数百万円を要していたが、今回の3Dスキャン技術により低価格で対応可能になった。また、3Dデータに加えて撮影時の写真や動画データも保存する多次元/複合データ形式を採用し、将来の技術進歩に応じて3Dデータを刷新できる設計とした。
1点もの工芸品と同様に、そこから収集した3Dデータも1セットのみを発行する「真贋証明システム」を導入した。データの発行から付与までの工程をブロックチェーンで管理することで改ざんを防止し、実物の購入者に対してデジタル空間での本物証明を提供する。
3Dデータは、プラットフォーム「3Dasset.io」で公開した。将来は、これらのデータを学術資料として提供する他、3Dプリンタを用いた物理的な再現、メタバースやVR(仮想現実)空間での展示、映像制作やゲーム開発への素材提供などを見込む。
この背景には、自然災害や老朽化、継承者不足により、文化財や伝統工芸品が消失しつつある状況がある。今後は茶杓に続き、文化財建造物や伝統工芸品、美術品などのデジタルアーカイブを全国で展開する計画としている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
高精度3Dスキャナー3機種を発売、自動検査や医療分野を支援
日本3Dプリンターは、製造業の自動検査やワイヤレス計測、医療分野の人体計測向けの3Dスキャナー3機種を発売した。最高0.01mmの精度や完全ワイヤレス、非接触の人体データ化などのニーズを見込む。
点群データを軽量な3Dモデルに変換するWebサービス
bestatは、点群データを視認性と計測性の高い3Dモデルへ変換する「3D.Core for Point Cloud」の正式ローンチを発表した。変換は最短で当日中に完了し、現場作業を効率化する。
マーカー不要の光学トラッキング式3Dスキャナーが100万円以下で登場
サンステラは、マーカーやスプレーを使用せずに3D計測できるREVOPOINT製の光学トラッキング式スキャナー「REVOPOINT Trackit」の取り扱いを開始した。
タッチスクリーン搭載のハンディー型高精度3Dレーザースキャナー登場
Creaformは、ハンディータイプの3Dレーザースキャナーの新シリーズ「HandySCAN 3D|EVO Series」を発表した。精度0.020mmの計測性能と内蔵ディスプレイで、現場での3Dスキャン作業を効率化する。
ポケットサイズ&Wi-Fi対応のエントリー3Dスキャナーが登場
SHINING 3Dは、3Dスキャナーの新製品として、ポケットサイズの「EINSTAR Rockit」とワイヤレス化した「EINSTAR 2」を発表した。両モデルは、小型軽量で高精度な3Dスキャンを目指している。
3Dスキャナーとリバースエンジニアリング用ソフトを統合した特別パッケージ
APPLE TREEは、3Dハンディースキャナー「3DeVOK MT」とリバースエンジニアリング用ソフト「Geomagic Design X Go」を組み合わせた特別パッケージを発売した。スキャンからCAD化までをワンストップで提供する。
