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IIJの法人モバイル契約数が350万回線に、マルチプロファイルSIM2.0の特許も取得製造業IoT

インターネットイニシアティブ(IIJ)は、2025年12月末時点でIoT(モノのインターネット)向け回線を中心とする法人モバイルの契約回線数が350万回線を超えたと発表した。

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 インターネットイニシアティブ(IIJ)は2026年2月19日、東京都内で会見を開き、2025年12月末時点でIoT(モノのインターネット)向け回線を中心とする法人モバイルの契約回線数が350万回線を超えたと発表した。

 同社の法人モバイル契約回線数は、2024年度末(2025年3月末)に前年度末から82万4000回線増の318万4000回線まで伸ばしていた。2025年度は、3四半期が経過した2025年12月末時点で2024年度末から33万3000回線増の350万7000回線となった。IIJ MVNO事業部 副事業部長の小野大典氏は「IoTや組み込み機器用途での引き合いと積み上げは堅調に推移している」と語る。

IIJの法人モバイル回線数の推移
IIJの法人モバイル回線数の推移[クリックで拡大] 出所:IIJ

 ネットワークカメラやGPSデバイスに加え、決済端末、検診機器など幅広い需要に対応可能なサービス提供が堅調さの要因としている。「組み込み機器向けでは内部にSIM機能を持たせるSoftSIMによる通信モジュールの開発をパートナー企業と共同して進めている。また、1つのパケットパックをシェアする形でIoT機器ごとの通信のバラつきを吸収するパケットパックや、監視カメラなどで引き合いの強い大容量の上り定額料金に下りの料金を組み合わせてプラン設定する大容量上り優先プランなどが好評だ」(小野氏)という。

 ただし、80万回線以上の伸びとなった2024年度と比べて、2025年度は3四半期経過した段階で33万回線の伸びにとどまっており成長のペースは鈍化している。IIJ 常務執行役員 MVNO事業部長の矢吹重雄氏は「IoT市場もアプリケーションごとに競争が厳しくなっている。撤退する企業も出てきており、その分だけ純増数が抑えられた」と説明する。

 2025年度の法人モバイル事業のトピックスとしては、2025年12月18日に特許取得したマルチプロファイルSIM2.0と、会見前日の2026年2月18日に発表したローカル5G事業者向けeSIM提供の2つを挙げた。

 マルチプロファイルSIM2.0は、1枚のSIMでNTTドコモとKDDIの両ネットワークを任意切り替えで利用できる。従来のマルチプロファイルSIMは、片系がローミング経由となるケースが多く、大容量通信時の料金が導入のハードルになっていた。マルチプロファイルSIM2.0は、NTTドコモとKDDIの両ネットワークとも直接接続するため、どちらを選択してもコストを最適化できる。IoT機器の開発において、施設や地域ごとに適したキャリアを切り替えプログラムで自動選択でき、単一スロット端末でもハード再設計なしで冗長構成を組める。

会見ではマルチプロファイルSIM2.0のデモを披露
会見ではマルチプロファイルSIM2.0のデモを披露した。組み込みボードの「Raspberry Pi」に接続した通信モジュールの先の白いケースにマルチプロファイルSIM2.0が組み込まれている[クリックで拡大]

 ローカル5G事業者向けeSIMは、ローカル5Gに対応したeSIMプロファイルを必要数量に応じて1つから発行するサービスだ。eSIMプロファイルの発行は手間とコストがかかるため、ローカル5GのPoC(概念実証)などに適用したい小規模利用者にとって採算が合わないことが課題になっていた。IIJのサービスは、加入者情報(IMSI)の秘匿化機能(SUCI)が追加された5G SAのプロファイルも発行できる。

ローカル5G事業者向けeSIMのサービス概要
ローカル5G事業者向けeSIMのサービス概要[クリックで拡大] 出所:IIJ

 これらの他、自治体や警察、消防などの公共機関向けに2023年度から提供している「IIJ公共安全モバイルサービス」についても紹介した。IIJが提供するMVNOサービスとは別に用意する災害時有線電話に対応するとともに、マルチキャリア対応による冗長性も備えており、災害発生時の公共機関における確実かつ円滑な通信を可能にする。これまでに200以上の機関に採用されているという。

IIJ公共安全モバイルサービスの概要
IIJ公共安全モバイルサービスの概要[クリックで拡大] 出所:IIJ

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