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血液凝固を約5分に短縮する真空採血管を発売、検査を迅速化:医療機器ニュース
テルモは、蛇毒由来の大量生産可能な凝固促進剤を採用し、約5分という短時間で血液を凝固する「ベノジェクトII真空採血管 RAPClot」を発売した。
テルモは2026年1月21日、蛇毒由来の「RAPClot(ラップクロット)」を凝固促進剤とする「ベノジェクトII真空採血管 RAPClot」を、全国の医療機関向けに同月より販売開始したと発表した。ヘパリンを加えた固まりにくい血液を含め、約5分という短時間で血液を凝固する。希望小売価格は1箱9996円(税別)からとなる。
同製品は、Q-Seraが遺伝子組み換え細胞技術を用いて開発した、蛇毒由来の凝固促進剤RAPClotを使用している。従来の蛇毒由来成分であるエカリンは高価で安定供給に課題があったが、RAPClotは大量生産が可能だ。性能を維持しつつ低コスト化と安定供給を両立する。テルモはQ-SeraとRAPClotの国内独占販売契約を締結。採血管の内側全体にRAPClotを噴射してコーティングする独自技術により、製品化した。
従来の高速凝固採血管は高価なため、ヘパリン加血やICU(集中治療室)などの特定用途に限定され、医療現場では複数の採血管を使い分ける必要があった。また、血液によって凝固時間にばらつきが生じ、不完全な状態で検査を開始することで不純物除去の手間が発生するなどの課題も存在していた。約5分での高速凝固が可能な同製品の導入により、外来における採血から診察までの待ち時間を短縮し、医療現場のオペレーション効率化や在庫管理の簡素化に寄与する。
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