資生堂の新美容液を生み出す「fibona」とは、最小工場発のアジャイル型モノづくり:イノベーションのレシピ(2/2 ページ)
資生堂は共創プログラム「fibona」より新美容液を発表。独自技術で成分結晶化の課題を解決した。研究所併設の最小工場を活用し、プロトタイプを市場と共に磨き上げるアジャイルなモノづくり手法に迫る。
fibona、研究室直結型「最小工場」で製品を磨く
2019年に始動したfibonaは、資生堂の知見を生かした「世の中にない価値」を共創することを目的としている。そのため、研究室で生まれた技術をあえて未完成(ベータ版)な状態で世の中へ提供し、ユーザーからのフィードバックを得て、プロダクトを磨き上げるというアジャイルなプロセスを採用している。
このPDCAを支えているのが、GIC内の体験型施設「Shiseido Beauty Park」に併設された「GIC工場」である。資生堂 未来開発研究所 シーズ開発センターの柳原茜氏は「ここは資生堂の中でも最も小さい工場。研究施設内に工場が併設していることで、研究所で生まれた技術を迅速に形にする、実証実験的な取り組みが可能になっている」と語る。
開発されたプロトタイプは、応援購入サービス「Makuake」や、同施設1階の「fibona Lab」での店頭販売によって、消費者が購入することも可能だ。柳原氏は「fibonaは単なるラボ施設ではなく、生活者と研究員が直接交わる実験場として機能している」と語る。なお、フリュイドセラムは既にMakuakeにて応募上限に達している。店頭販売は2026年3月3日から数量限定で開始する。容量は15ml、価格は税込み2700円だ。
資生堂の歴史をたどる新施設もオープン
またGICでは2026年1月28日、資生堂の原点と美意識を伝える新たな施設も誕生した。GICの2階フロアに「Shiseido Art & Heritage Passage」を開設し、その第1弾として創業からの歩みを紹介する「Origin」ゾーンをオープンした。2025年11月に閉館した資生堂企業館(静岡県掛川市)の一部を、より人が集まるGICに移転した形だ。
Originゾーンでは、資生堂の沿革や、歴代商品のディスプレイ展示に加え、来場者の記憶や感情に基づいた香りを生成する体験型コンテンツも実装し、パーソナルな体験を通じてブランドの歴史を提供する。
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