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話題の大規模リコール、AI設計、現場あるある――2025年の人気記事はこれだ!メカ設計 年間ランキング2025(1/3 ページ)

2025年に公開したMONOist メカ設計フォーラムの全記事を対象とした「人気記事ランキング TOP10」(集計期間:2025年1月1日〜12月18日)をご紹介します。

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 皆さんお待ちかね(?)の年末恒例「年間ランキング」の時期がやってきました。トップバッターは、昨年(2024年)に引き続き「MONOist メカ設計フォーラム」が務めさせていただきます。

 それにしても、1年が過ぎるのはあっという間ですね。2025年を簡単に振り返ってみると、まず思い出されるのは「大阪・関西万博」ではないでしょうか。開幕前には、目玉の大屋根リングを「世界一高い日傘」などと皮肉る声もあり、やや冷ややかな空気もありました。しかし、いざ始まってみると会場は大盛況。公式キャラクター「ミャクミャク」のグッズも飛ぶように売れ、多くのパビリオンで行列ができていました。MONOistでも、3Dプリンタを活用したサステナブルな取り組みなどを中心に、さまざまなニュースをお届けすることができました。

 この他にも、埼玉県八潮市の道路陥没、米トランプ政権による相互関税の発動や米の価格高騰といった経済/社会の話題、ホンダと日産の経営統合撤回、任天堂の新型ゲーム機「Nintendo Switch 2」の発売、ミスタージャイアンツこと長嶋茂雄氏の死去、初の女性首相誕生、「今年の漢字」にも選ばれた熊被害など、実に多くの出来事がありました。皆さんは、どんなニュースが印象に残っているでしょうか。

 2025年にMONOist メカ設計フォーラムで取り上げた話題を振り返ると、やはりAI(人工知能)関連の記事が特に目立った1年だったように感じます。CADベンダー各社のAI戦略や具体的なソリューション/機能を紹介した記事、大手メーカーによるAI活用の取り組みにフォーカスした記事などに、多くの注目が集まりました。一方で、モバイルバッテリーをはじめとするリコール関連の話題も、読者の皆さんの関心が高かったテーマの1つです。そうしたトピックスが並ぶ中でも、MONOistらしい解説記事や、読者の皆さんと一緒に作り上げてきたコンテンツが安定して読まれていた点も印象的でした。

 それでは、2025年に公開した記事の中からTOP10を紹介し、この1年間を振り返ってみたいと思います。ぜひ最後までお付き合いください。年間ランキングは以下の通りです。

⇒ MONOist年間ランキングのバックナンバー

年間ランキング第1位は「400万台超え大規模リコール」の話題

 2025年、MONOist メカ設計フォーラムで最もよく読まれた記事(第1位)は、「電気ケトルの400万台超え大規模リコールなど 重大製品事故が相次いだ9月」でした。経済産業省が公開しているリコール情報を基に、主なリコール対象製品とその実施理由を紹介する「リコール製品情報まとめ」シリーズの9月版です。

ティファールブランドの電気ケトル(「アプレシア プラス シュガーピンク 0.8L(BF805774)」)
ティファールブランドの電気ケトル(「アプレシア プラス シュガーピンク 0.8L(BF805774)」)[クリックで拡大] 出所:グループセブジャパン

 毎月のようにリコールが発表される中でも、とりわけ目を引いたのが、調理器具ブランド「ティファール」の電気ケトルでした。リコール対象となったのは、実に418万5393台。対象台数の多さからも分かる通り、非常に多くのユーザーに影響を与えた事案でした。詳しい内容については記事をご覧いただきたいところですが、SNSなどでも「自宅に該当製品があった」といった声が複数見られ、社会的な関心の高さがうかがえました。

 このシリーズには、リコール情報を整理して伝えることで注意喚起を促すとともに、モノづくりに携わる皆さんに品質や安全設計の重要性をあらためて考えてもらいたい、という狙いがあります。各記事の最後に、関連するMONOistの解説記事を紹介しているのも、そうした背景からです。

 なお、第6位にランクインした「モバイルバッテリーの大規模リコールに行政指導も 製品安全対応が問われた10月」も、同シリーズの記事になります。モバイルバッテリーの発火や発煙事故も2025年の大きなニュースの一つでしたので、読者の皆さんの関心もひときわ高かったように思います。

リコール対象となったモバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000」
リコール対象となったモバイルバッテリー「Anker PowerCore 10000」[クリックで拡大] 出所:アンカー・ジャパン

「なんかダサい」は設計で直せるのか? を取り上げた記事が第2位

 そして、第2位に輝いたのは、連載「設計者のためのインダストリアルデザイン入門」の第15回「『なんかダサい』は設計で直せるのか? 設計者が知っておきたい“ダサさの正体”」でした。

スタイリングを構成する3つの要素
スタイリングを構成する3つの要素[クリックで拡大]

 同連載は、346 創業者/共同代表である菅野秀氏が、製品開発に携わる設計者を対象に、インダストリアルデザインの活用メリットと実践的なアプローチについて解説する人気シリーズです。第15回では、一見すると設計者とは距離があるようにも感じられる製品の「スタイリング」をテーマに取り上げています。

 キャッチーな記事タイトルが示す通り、「なんかダサい」は設計で直せるのでしょうか? また、設計の立場からどのようにアプローチすれば「カッコよさ」を引き出せるのでしょうか? 菅野氏は「“カッコよさ”は偶然の産物ではない」「スタイリングをつかさどる3つの要素を意識し、それぞれを論理的に積み重ねていけば、“カッコよさ”は再現性を持って作り出せる」と述べています。その考え方や具体的なポイントを詳しく知りたい方は、ぜひ記事をご覧ください。

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